熊本赤十字病院

新型コロナウイルスに関するお知らせ

About Japanese Red Cross Kumamoto Hospital

「病院指標」とは、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいて作成した指標のことです。

年齢階級別 退院患者数

年齢区分
0~
10~
20~
30~
40~
50~
60~
70~
80~
90~
患者数
1,814
482
350
549
1,043
1,176
2,158
3,271
2,447
852

当院の年齢別患者構成をみると、0~19歳までが全患者さんの16.2%を占めています。特に10歳未満の患者さんが多いことが大きな特色となっています。これは、PICU(小児集中治療室)を備え、小児救命救急センターの指定を受けた「こども医療センター」を設置し、高度で緊急性が高い小児疾患を広域から受け入れているためです。また、当院は救急医療・がん診療を中心に、高度医療を提供する病院であることから、60歳以上の患者さんが、61.7%と多くなっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで

内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
110310xx99xxxx
腎臓又は尿路の感染症 手術なし
117
14.00
13.61
26.50%
77.56
-
040081xx99x0xx
誤嚥性肺炎 手術なし人工呼吸なし
44
17.02
21.11
50.00%
81.89
-
110280xx9901xx
慢性間質性腎炎・慢性腎不全(透析導入等)
33
14.48
13.82
12.12%
71.36
-
110280xx991xxx
慢性間質性腎炎・慢性腎不全(経皮的腎生検)
28
5.36
6.45
0.00%
45.21
-
180030xxxxxx1x
その他の感染症(真菌を除く)2型糖尿病あり
27
17.15
20.80
22.22%
77.81
-

「腎臓・尿路の感染症」で入院される場合は、ほとんどは腎盂腎炎と呼ばれる高熱が続き、放置すると死に至る重篤な疾患です。
腎盂腎炎でも軽症の方は外来で抗菌薬加療を行いますので、入院される方は特に重症の方となります。腎盂腎炎の抗生物質の治療期間は点滴で7~10日、その後内服の抗菌薬に変更し合計で14日間の治療を行います。ただ、腎盂腎炎を契機に基礎疾患の増悪や全身状態の悪化がおこったり、特殊な耐性菌などが原因の場合には内服の抗菌薬に変更できず点滴の抗菌薬で14日間の治療を行う場合もあり、平均すると在院日数が14日程度となります。

「誤嚥性肺炎」は、飲食物や唾液が肺に流れ込むことによって生じる肺炎です。多くの方は高齢、脳卒中後などの重篤な基礎疾患が背景にあることが多く、肺炎を契機に全身状態の悪化や呑み込みの力がさらに悪化し、その治療が難渋するため治療期間が長くなり、リハビリや療養のために転院が必要となることが多くなります。当院では肺炎・誤嚥性肺炎ともに、肺炎だけでなく全身の様々な状態の治療を医師のみならず、看護師、リハビリテーション療法士、栄養士などの様々な角度から治療を行い全国的にも短い治療期間で済むようにしております。また、地域の病院と協力し速やかに転院してより快適で必要な医療が地域で受けられるように努めています。

当院では血液透析、腹膜透析、腎移植のすべての腎代替療法が可能で、進行した患者さんには療法選択を通じて計画的に移行できるよう努めています。透析開始時には、不均衡症状に留意しながら患者指導も行っています。
また、必要に応じて腎生検を行い、正確な診断のもとに治療方針を立てるよう心がけています。

その他の感染症は、DPCでの分類が難しい多様な感染症が含まれます。

血液・腫瘍内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
130010xx97x2xx
急性白血病手術(輸血)あり化学療法あり
34
33.29
37.16
5.88%
69.35
-
130030xx99x6xx
非ホジキンリンパ腫手術(輸血)なしベンダムスチン塩酸塩等あり
24
10.08
13.22
0.00%
74.63
-
130030xx99x9xx
非ホジキンリンパ腫手術(輸血)なしポラツズマブ ベドチン等あり
24
7.25
13.53
0.00%
75.79
-
130030xx99x3xx
非ホジキンリンパ腫手術(輸血)なし化学療法あり
16
19.94
15.07
18.75%
69.38
-
130030xx99x4xx
非ホジキンリンパ腫手術(輸血)なしリツキシマブあり
16
5.63
10.00
6.25%
68.63
-

血液・腫瘍内科は血液腫瘍、固形腫瘍を問わず全てのがんを対象に化学療法を中心とした内科的治療を提供するとともに、血液の良性疾患も治療しています。
悪性疾患の中では特に血液腫瘍の診療数が増加しています。
悪性リンパ腫の抗がん剤治療はクリニカルパス(治療計画)の導入により、短い入院期間で安全に治療を受けることが可能となりました。安全な治療が提供できるよう医師とコメディカルスタッフによるチーム医療を実践しております。

脳神経内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
010060x2990401
脳梗塞(発症3日目以内・重篤意識障害なし)手術なしエダラボンあり 誤嚥性肺炎等なし発症前RankinScale0~2
98
12.78
15.97
54.08%
70.40
-
010060x2990201
脳梗塞(発症3日目以内・重篤意識障害なし)手術なし脳疾患リハあり 誤嚥性肺炎等なし発症前RankinScale0~2
85
12.48
16.01
51.76%
74.95
-
010230xx99x00x
てんかん 手術なし人工呼吸等なし 誤嚥性肺炎なし
52
8.44
7.33
21.15%
71.06
-
010060x2990411
脳梗塞(発症3日目以内・重篤意識障害なし)手術なしエダラボンあり 頻脈性不整脈等あり発症前RankinScale0~2
35
13.80
17.76
60.00%
78.86
-
010060x2990211
脳梗塞(発症3日目以内・重篤意識障害なし)手術なし脳疾患リハあり 誤嚥性肺炎等あり発症前RankinScale0~2
26
13.08
18.24
73.08%
79.50
-

脳神経内科では主に脳神経領域の救急疾患に対応しております。
そのうち虚血性脳血管障害が8割、てんかん発作および急性髄膜脳炎などが2割弱を占めます。
虚血性脳血管障害とは脳梗塞など脳動脈が詰まって必要な酸素や栄養が途絶え脳細胞が障害を受けてしまう疾患です。
意識障害・言語障害・運動麻痺などで発症し、重症の後遺症を残すことも多いです。超急性期のt-PA治療(血管を閉塞させた血栓を注射薬で溶かす)や血栓回収治療(血栓を血管内治療で取り除く)や脳保護薬など他の薬物療法を行います。
てんかんは脳の異常な興奮でけいれんや意識障害が起こる病気で、抗痙攣薬で、ときに全身管理を要します。脳炎ではいち早くその原因を特定し、適切な治療を開始することが重要です。
我々は脳神経外科と共同で脳卒中集中治療室(SCU)15床を含む共通病棟で脳卒中センターとして活動しております。チーム医療体制のもと、専門的治療に加え、手厚い看護や発症当日からの早期リハビリテーションを通じて退院や回復期リハビリテーション病院への転院を促進し、早期の社会復帰や予後改善に努めております。

呼吸器内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
040081xx99x0xx
誤嚥性肺炎 手術なし人工呼吸なし
87
10.44
21.11
54.02%
84.64
-
040040xx99040x
肺の悪性腫瘍 手術なし化学療法あり 肺炎等なし
55
9.25
8.60
0.00%
68.98
-
040110xxxxx0xx
間質性肺炎人工呼吸等なし
39
16.33
18.57
33.33%
77.44
-
040200xx99x00x
気胸 手術なし人工呼吸なし 肺炎等なし
21
6.62
9.24
4.76%
44.43
-
040040xx9900xx
肺の悪性腫瘍手術なし化学療法等なし
16
11.06
13.49
56.25%
73.81
-

がん拠点病院として肺癌の診療に力を入れており多くの症例を診療しています。
手術が可能な場合は手術を優先し必要に応じて術後に化学療法を追加します。
手術適応とならない場合、化学療法と放射線治療を組み合わせ、緩和医療の側面も考慮しながら集学的な治療を実践しています。
また、慢性閉塞性肺疾患や喘息などの基礎疾患に持つ患者さんが、感染合併増悪等で呼吸不全となり緊急入院となる方も多く、救急救命センターを経由しての入院が約60%を占めます。
若年者の自然気胸・高齢者の続発性気胸・膿胸などの症例も多く、呼吸器外科と密な連携をとり診療にあたっています。

消化器内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
060100xx01xxxx
小腸大腸の良性疾患内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
298
2.37
2.64
0.34%
66.76
-
060340xx03x00x
胆管(肝内外)結石、胆管炎内視鏡的胆道ステント留置術等人工呼吸等無し 胸水等なし
218
10.20
8.94
8.26%
75.81
-
060060xx9710xx
胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍内視鏡的胆道ステント留置術等
101
12.10
12.28
6.93%
75.58
-
060020xx04xxxx
胃の悪性腫瘍内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
81
4.96
7.76
0.00%
71.35
-
06007xxx97x0xx
膵臓、脾臓の腫瘍内視鏡手術あり化学療法等なし
63
13.40
11.74
12.70%
75.67
-

当科の入院患者数の半数は、救命救急センターから入院されます。
その中でも、胆石や胆管狭窄に起因する急性胆管炎の患者さん、吐下血で来院される消化管出血の患者さんが多いのが特徴です。
体に負担の少ない内視鏡治療を行い、短期間で退院していただくことを目指しております。
また、食道癌、胃癌、大腸癌の内視鏡治療にも力をいれており、多くの紹介患者さんに対応しております。

循環器内科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
050050xx0200xx
狭心症経皮的冠動脈ステント留置術等人工呼吸等なし
285
3.88
4.26
3.86%
70.35
-
050070xx01x0xx
頻脈性不整脈経皮的カテーテル心筋焼灼術人工呼吸等なし
199
3.83
4.65
1.01%
64.62
-
050030xx97000x
急性心筋梗塞経皮的冠動脈ステント留置術等人工呼吸等なし 肺炎なし
141
11.05
11.59
6.38%
69.81
-
050210xx97000x
徐脈性不整脈 手術あり人工呼吸等なし 呼吸不全なし
132
7.55
9.89
11.36%
80.72
-
050050xx9910x0
狭心症 手術なし心臓カテーテル検査あり
120
2.63
3.04
0.00%
65.85
-

外来での問診や心電図、心エコー、トレッドミル負荷試験、心臓CT等の検査で狭心症が疑われる患者さんには、1~2泊にて心臓を栄養する血管(冠動脈)にカテーテルという長い管を挿入して造影検査を行います。
冠動脈に狭窄病変があれば、2~3泊で経皮的冠動脈インターベーション(細くなった冠動脈をバルーンで広げたりする)にて血行再建を行っています。
また、当院は救命救急センターを有しており、急性冠症候群(急性心筋梗塞・不安定狭心症)の受入れを積極的に行っております。
急性冠症候群の患者さんは、入院後ただちに冠動脈検査を行い、引き続きカテーテル治療を行っています。迅速な治療を行い、心臓のダメージを少なくして早期離床~早期退院だけでなく予後の改善に努めています。
心房細動などの頻脈性不整脈に対しては、カテーテルアブレーション(高周波アブレーション・冷凍アブレーション・内視鏡レーザーによるアブレーション)を行っております。
徐脈(脈が遅くなる)性不整脈に対しては、通常の経静脈リードを用いたペースメーカーや新しいリードレスペースメーカー植込みを積極的に行っております。

小児科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
040100xxxxx00x
喘息 人工呼吸なし慢性閉塞性肺疾患なし
176
4.44
6.05
0.00%
3.48
-
040090xxxxxxxx
急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)
168
4.23
5.89
0.60%
0.99
-
150040xxxxx0xx
熱性けいれん 人工呼吸中心静脈注射なし
127
2.63
3.64
0.00%
1.95
-
060380xxxxx0xx
ウイルス性腸炎 人工呼吸中心静脈注射なし
85
3.81
5.70
0.00%
2.64
-
180030xxxxxx0x
その他の感染症(真菌を除く)2型糖尿病なし
80
4.33
9.48
0.00%
1.03
-

小児科では、呼吸器疾患の中でも気管支喘息や急性気管支炎、、消化器疾患では急性胃腸炎の入院患者さんを多く受け入れております。
肺炎、気管支炎はクリニカルパス(治療計画)を作成し、より良い治療の提供に尽力しています。
また、PICU(小児集中治療室)を持つ小児救命救急センターとして内因性、外因性に関係なく急性期疾患に幅広く対応しております。

外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
060335xx02000x
胆嚢炎等腹腔鏡下胆嚢摘出術等胸水貯留なし
109
5.57
6.93
0.92%
63.07
-
060150xx03xxxx
虫垂炎虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等
80
4.96
5.32
0.00%
42.70
-
060210xx99000x
腸閉塞 手術なしイレウス管挿入・中心静脈注射等なし
62
7.89
9.00
8.06%
66.56
-
060020xx02xxxx
胃の悪性腫瘍胃切除術悪性腫瘍手術等
55
11.16
18.05
1.82%
67.31
-
060035xx010x0x
結腸の悪性腫瘍結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等人工肛門造設なし 腸閉塞なし
54
10.61
15.40
5.56%
71.63
-

外科では何らかの症状のある胆石症や胆のう炎を起こした症例に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。
虫垂炎の手術はほぼ全例を腹腔鏡下手術で行っています。
胃がんはほぼ全例が腹腔鏡で、そのうち約1/3がロボット支援手術です。
直腸がんに対する手術もほぼ全例が腹腔鏡手術で、そのうち約半数がロボット支援手術です。
また、肝胆膵領域でも積極的に腹腔鏡下手術を導入しています。

呼吸器外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
040040xx97x00x
肺の悪性腫瘍 手術あり人工呼吸等なし 肺炎等なし
97
5.03
10.06
1.03%
69.54
-
040200xx01x00x
気胸 肺切除術等人工呼吸等なし 間質性肺炎等なし
34
6.85
9.68
0.00%
32.32
-
040020xx97xxxx
縦隔の良性腫瘍手術あり
10
5.40
7.84
0.00%
60.10
-
040150xx97x00x
肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり人工呼吸なし 敗血症なし
-
-
28.63
-
-
-
040030xx01xxxx
呼吸器系の良性腫瘍肺切除術等
-
-
8.47
-
-
-

当院ではほとんど(肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、膿胸など)の手術をロボット支援下手術もしくは単孔式(創が1ヶ所)胸腔鏡手術で行っています。
但し、ロボット支援手術は保険適用が、肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍に限られます。

整形外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
160800xx01xxxx
股関節・大腿近位の骨折人工骨頭挿入術/人工関節置換術等
157
18.94
26.42
92.99%
82.29
-
160760xx97xx0x
前腕の骨折手術あり骨粗鬆症なし
57
3.72
4.86
1.75%
45.40
-
160740xx01xx0x
肘関節周辺の骨折・脱臼骨折観血的手術等骨粗鬆症等なし
49
3.06
5.61
0.00%
14.00
-
160700xx97xx0x
鎖骨・肩甲骨の骨折手術あり
28
3.75
5.37
3.57%
43.04
-
07040xxx01xxxx
股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む)人工関節再置換術等
23
17.00
20.14
60.87%
68.96
-

整形外科における多くの手術は骨折に対して行われており、特に高齢者の転倒時に生じる大腿骨周囲骨折や手関節周囲の骨折治療が目立っております。
また高度救命救急センターを併設しているため、交通事故や高所からの転落などで生じる多発部位での骨折治療も増加しております。
多くの場合、手術後に症状が安定した状態になれば、ご家族のご希望に沿った病院に転院して頂き、地域で継続して治療が受けられる病病連携を行うようにしております。

乳腺内分泌外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
090010xx02xxxx
乳房の悪性腫瘍乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)
50
5.06
5.67
2.00%
64.62
-
090010xx010xxx
乳房の悪性腫瘍乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの)等
49
7.55
9.99
0.00%
62.10
-
100020xx010xxx
甲状腺の悪性腫瘍甲状腺悪性腫瘍手術等気管切開術なし
10
5.50
8.06
0.00%
59.20
-
090020xx97xxxx
乳房の良性腫瘍手術あり
-
3.80
-
-
-
-
090010xx011xxx
乳房の悪性腫瘍乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの)等乳房再建術等あり
-
12.00
-
-
-
-

女性に多い悪性腫瘍である乳がんを専門領域としています。
温存術を第一に考えますが、全摘が必要な症例では、同時乳房再建症例も徐々に増えています。

脳神経外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
010040x099000x
脳出血(重篤意識障害なし)手術なし 人工呼吸等なし 肺炎なし
96
14.75
19.58
92.71%
70.47
-
160100xx97x00x
頭部外傷(外傷性慢性硬膜下血腫を含む)手術あり 肺炎等なし
96
9.99
10.14
42.71%
75.06
-
010040x199x0xx
脳出血(重篤意識障害あり)手術なし 人工呼吸等なし
75
16.47
23.28
73.33%
74.60
-
160100xx99x00x
頭部外傷手術なし 人工呼吸等なし てんかんなし
61
8.30
8.54
39.34%
58.67
-
010030xx9910xx
未破裂脳動脈瘤動脈造影カテーテル法
27
3.11
2.95
0.00%
64.41
-

脳卒中や頭部外傷の地域拠点医療機関として、多くの急性期疾患を受け入れています。
最先端の顕微鏡手術や血管内治療を行い、重症頭部外傷に対しては集学的医療を行っています。
熊本型脳卒中連携パスを活用し、早期に回復期リハビリテーション病院への転院を行っています。
さらに、2020年、脳卒中治療の更なる高度化を図るため、「脳卒中ケアユニット(SCU)」15床を設置しました。
脳卒中治療における人的・設備体制を充実したことにより、24時間体制の集中治療が可能となりました。

心臓血管外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
050161xx97x1xx
大動脈解離大動脈瘤切除術等中心静脈注射/人工呼吸あり
40
24.70
28.45
72.50%
71.45
-
050170xx03000x
閉塞性動脈疾患(下肢動脈閉塞等)四肢の血管拡張術・血栓除去術等人工呼吸等なし 皮膚潰瘍なし
34
4.15
5.18
11.76%
78.85
-
050161xx9900xx
解離性大動脈瘤(保存的治療)
30
16.73
16.55
40.00%
73.93
-
050080xx0101xx
心臓弁膜症 弁置換術等中心静脈注射/人工呼吸あり
25
23.44
21.78
56.00%
71.96
-
050200xx97xxxx
循環器疾患(下肢動脈狭窄等)手術あり
21
3.52
9.53
9.52%
64.38
-

大動脈解離は緊急入院となることが多く、救命のために手術が必要となることがほとんどです。
そのほかにも心臓手術と胸部・腹部の大血管の手術をあわせて200例以上施行しており、県内での心臓大血管治療の一翼を担っています。
緊急入院、緊急手術に対応できるように体制を整えています。
下肢の動脈硬化性疾患に対する治療や下肢静脈瘤に対する治療のほとんどは短期入院で治療が可能となっています。

小児外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
140590xx97xxxx
停留精巣 手術あり
70
3.00
3.00
0.00%
5.91
-
060160x101xxxx
鼠径ヘルニア(15歳未満)鼠径ヘルニア手術等
64
3.00
2.78
0.00%
4.86
-
060150xx02xxxx
虫垂炎 虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴うもの等
12
8.17
9.78
0.00%
9.50
-
060150xx99xxxx
虫垂炎(保存的治療)
-
-
7.93
-
-
-
060150xx03xxxx
虫垂炎虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等
-
-
5.32
-
-
-

1)停留精巣に分類されている中には遊走精巣が多く含まれています。遊走精巣は精巣を包んでいる膜に精巣が固定されていないために将来の捻転リスクがある状態だと考えています。小児期に固定することで精巣へのダメージが回避できることが期待されます。
2)小児外科で多い鼡径ヘルニアの手術は全国的に腹腔鏡で行うことが多くなってきています。当院では10年以上前から腹腔鏡で手術を行っており、通算でも1000例以上の経験があります。手術成績は従来の方法と遜色ありませんが、特に男児では精巣の血管や精管を触ることなく手術できる点が大きな利点です。
3)虫垂炎はほぼ前例エコーでの詳細な評価を行っています。画一的に手術するのではなく、保存治療可能な場合には本人の希望があれば、手術を回避しています。

形成外科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
070570xx012xxx
瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術皮弁作成術等あり
23
5.13
9.96
0.0%
33.78
-
160200xx02000x
顔面損傷鼻骨骨折整復固定術等
21
4.76
4.72
0.00%
29.29
-
020230xx97x0xx
眼瞼下垂 手術あり
20
2.75
2.90
0.00%
70.70
-
080007xx010xxx
皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等
16
3.19
3.94
0.00%
22.06
-
070010xx010xxx
骨軟部の良性腫瘍四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等
14
3.93
5.29
0.00%
46.29
-

顔面骨折(鼻骨骨折、頬骨骨折、上顎骨骨折、外顎骨骨折、眼窩ブローアウト骨折等)の治療を行っています。
多くの場合は吸収性プレートによる手術を行っています。瘢痕拘縮は、外傷や手術の傷跡が引きつれを起こした場合やケロイド(傷あとが大きく盛り上がったもの)に対して治療を行っています。
手術以外に、ステロイドの外用やトラニラスト内服等も行います。
近年、糖尿病による合併症で足に傷ができたり、足趾の血流が悪くなる人が多くなっています。そのような病気(糖尿病足病変)に対しても外科的に治療を行っています。
まぶたが下がる眼瞼下垂では、ものが見にくくなることや、肩こりなどの症状が出ます。当科では、皮膚の切除、つり上げ、筋肉の短縮など患者さんに適した種々の方法で手術を行っています。

皮膚科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
080010xxxx0xxx
膿皮症植皮術等なし
21
11.81
13.50
9.52%
73.81
-
080006xx01x0xx
皮膚の悪性腫瘍皮膚悪性腫瘍切除術等人工呼吸等なし
-
4.83
-
-
-
-
161000x199x0xx
熱傷(Burn Index10未満)手術なし 人工呼吸等なし
-
9.80
-
-
-
-
080007xx010xxx
皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術等植皮術等なし
-
3.25
-
-
-
-
080100xxxx0x0x
薬疹、中毒疹
-
9.00
-
-
-
-

顔面・手足などの特殊部位の熱傷、広範囲のため全身管理が必要な重症熱傷、全身麻酔での手術が望ましい皮膚・皮下腫瘍の切除を中心に行っています。
広範囲の重症熱傷に対しては自家培養表皮を用いた手術も行っています。

泌尿器科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
110080xx991xxx
前立腺の悪性腫瘍手術なし前立腺針生検法
50
2.04
2.45
0.00%
71.02
-
110070xx03x0xx
膀胱腫瘍膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 人工呼吸等なし
47
5.53
6.85
2.13%
72.60
-
110080xx9907xx
前立腺の悪性腫瘍 手術なし密封小線源治療あり
-
4.00
-
-
-
-
11001xxx01x0xx
腎腫瘍腎(尿管)悪性腫瘍手術等人工呼吸等なし
-
9.00
-
-
-
-
110070xx99x0xx
膀胱腫瘍 手術なし人工呼吸等なし
-
2.50
-
-
-
-

高齢化に伴い泌尿器科癌の症例が増えてきています。
最も多い膀胱腫瘍に対しては、まず低侵襲な経尿道的手術でできるだけ対応し、表在性の場合は膀胱内注入など再発予防に努めています。
前立腺癌に対しては当院の特色である小線源療法を主に施行しています。最近は高リスクの方が多く、外来で放射線外照射を併用して治療しています。
腎腫瘍、上部尿路腫瘍に対しては積極的に鏡視下手術を取り入れて低侵襲手術を行っています。転院が必要な方は近くの泌尿器科病院と連携して治療を継続するようにしています。

産婦人科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
120060xx02xxxx
子宮の良性腫瘍腹腔鏡下腟式子宮全摘術等
257
6.19
5.98
0.00%
43.88
-
120070xx02xxxx
卵巣の良性腫瘍子宮附属器腫瘍摘出術等
156
5.83
6.04
0.64%
42.31
-
12002xxx02x0xx
子宮頸・体部の悪性腫瘍子宮頸部(腟部)切除術等
75
3.04
3.02
1.33%
45.69
-
12002xxx01x0xx
子宮頸・体部の悪性腫瘍子宮悪性腫瘍手術等
74
10.00
10.48
1.35%
57.89
-
120100xx02xxxx
子宮内膜症腹腔鏡下腟式子宮全摘術等
66
6.17
6.47
0.0%
39.55
-

当科では、産婦人科で分娩も取り扱っています。
婦人科疾患で、最も多く治療しているのは、子宮筋腫・卵巣腫瘍(子宮附属器腫瘍)・子宮内膜症等の良性疾患であり、腹腔鏡下手術を積極的に行っています。
また、子宮・卵巣の悪性腫瘍の治療も行っており、手術に加え、抗癌剤による化学療法や放射線療法を含めた集学的治療を行っています。

眼科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
020110xx97xxx0
白内障、水晶体の疾患手術あり片眼
62
2.63
2.63
0.00%
75.84
-
020110xx97xxx1
白内障、水晶体の疾患手術あり両眼
51
4.73
4.67
0.00%
76.51
-
020130xxxxxxxx
後部・汎ぶどう膜炎
-
12.50
-
-
-
-
02006xxx97xxxx
眼の良性腫瘍手術あり
-
2.00
-
-
-
-
020220xx97xxx0
緑内障 その他の手術あり片眼
-
3.00
-
-
-
-

白内障の状態にもよりますが、高齢の方、遠方より来院される方を中心に両眼手術を行うことが多くなっています。

耳鼻いんこう科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
030230xxxxxxxx
扁桃、アデノイドの慢性疾患
42
6.71
 
0.0%
30.12
-
030150xx97xxxx
耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍手術あり
28
6.64
 
0.00%
63.64
-
030350xxxxxxxx
慢性副鼻腔炎
26
6.88
 
0.00%
58.96
-
030428xxxxxxxx
突発性難聴
25
12.36
 
0.00%
53.92
-
030240xx99xxxx
扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし
18
5.17
 
5.56%
40.72
-

扁桃摘出術は、慢性扁桃炎のみに限らず、睡眠時無呼吸症候群や、IgA腎症などの病巣感染症の治療目的の手術が多くなっています。
頭頚部の悪性腫瘍については化学療法と放射線、さらに手術を症例ごとに選択し、集学的治療を行っています。治療法の選択については標準ガイドラインを重視しております。

救急科

DPCコード
DPC名称
患者数
平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率
平均年齢
患者用パス
161070xxxxx00x
薬物中毒(その他の中毒)人工呼吸等なし 誤嚥性肺炎等なし
38
2.89
3.61
31.58%
44.47
-
160690xx99xxxx
胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)手術なし
24
3.46
20.09
95.83%
75.38
-
010310xx99x1xx
低酸素性脳症等 手術なし人工呼吸等なし
12
9.17
14.47
25.00%
66.50
-
161060xx99x0xx
アナフィラキシー等
11
1.91
2.86
0.00%
48.82
-
040081xx99x0xx
誤嚥性肺炎 手術なし人工呼吸なし
-
-
21.11
-
-
-

救命救急センターには外因性、内因性関係なく幅広く対応しております。
外因性では事故等の頭部外傷が比較的多く、手術が必要となる割合はあまり多くありません。
内因性ではめまい症が多いですが、頭蓋内に原因がある割合は多くありません。
薬物大量服用等による薬物中毒も頻度は多いですが、当院には精神科がないため、他院に精神科のサポートを依頼することとなります。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

Stage I
Stage II
Stage III
Stage IV
不明
再発
病期分類基準
版数
胃癌
124
-
15
23
-
-
1:UICC病期分類
8
大腸癌
88
33
66
36
-
12
1:UICC病期分類
8
乳癌
52
29
-
-
-
-
1:UICC病期分類
8
肺癌
71
20
35
89
-
50
1:UICC病期分類
8
肝癌
-
15
-
-
-
17
1:UICC病期分類
8

悪性疾患は手術、化学療法、放射線療法が治療の柱となり、がんの種類と進行度によって治療法は異なります。 一般的に初期のがんでは手術療法、進行がんでは化学療法が治療の主体となります。 複数の治療法を組み合わせた集学的治療が必要と考えられる症例については外科医師、放射線科治療医、病理医、メディカルスタッフとの合同カンファレンス(キャンサーボード)にて検討を行い最適な治療を受けて頂けるようにしています。 精神的、身体的な辛さをかかえる方に対しては緩和ケアチーム、精神腫瘍科のサポートによる緩和ケアを実践しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

重症度
患者数
平均在院日数
平均年齢
軽症
-
-
-
中等症
59
11.27
71.25
重症
23
13.70
84.00
超重症
17
12.29
80.41

肺炎は普段の社会生活の中で発生する市中肺炎と、入院後48時間以降に発症する院内肺炎に大別されます。 市中肺炎は通常、抗生剤の治療期間は5~7日間とされています。 軽症の市中肺炎は主に外来での抗菌薬治療を行っております。 肺炎は、高齢者や脳卒中後、心不全、糖尿病、肝硬変、腎不全といった基礎疾患がある方に起こりやすく、かつそのような方で発症すると重症化し、肺炎を契機に全身状態の悪化や基礎疾患の増悪を招くという特徴があります。 このため、治療期間が抗菌薬の治療期間より長くなります。 特に重症度が高くなると肺炎からの派生である敗血症性ショック・急性呼吸窮迫症候群・多臓器不全となり、医療資源の投入も多くなるため、この統計では反映されにくくなります。(重症度は、成人市中肺炎診断ガイドラインA-DROPスコアを基に集計しています。また、この統計には誤嚥性肺炎は含まれません。)

脳梗塞の患者数等

発症日から
患者数
平均在院日数
平均年齢
転院率
3日以内
577
16.03
76.95
62.74%
その他
51
16.04
72.80
5.25%

 高齢化に伴い入院患者数は漸増傾向であり、今後もこの傾向は続くと思われます。 当院は2020年から脳卒中集中治療室(SCU)15床で運用し、手厚い診療を行っております。 すべての患者を断らない診療をするためにはクリニカルパスで効率的で質の高い医療を目指すとともに急性期・回復期・維持期・在宅の各施設間の地域連携の充実がさらに重要性を増すものと思われます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K6121イ
末梢動静脈瘻造設術内シャント造設術単純なもの
31
15.94
25.32
29.03%
68.97
 
K783-2
経尿道的尿管ステント留置術
22
0.32
14.14
22.73%
74.23
 
K386
気管切開術
15
17.67
54.40
60.00%
67.27
 
K635-3
連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術
-
-
-
-
-
 
K637-2
経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術
-
-
-
-
-
 

人工血液透析では、透析機に接続するために血管ルートが必要になります。その第一選択は動静シャントという動脈・静脈を吻合して、静脈を発達させて、静脈から毎分300mlの血液をとれるようにしたものです。当科では血液透析を行うために必須のこの手術も積極的に行っています。
内科の患者さんで尿管ステント留置術が行われるのは、一般に尿管結石で尿の流れが悪いところに細菌の感染症を合併する結石性腎盂腎炎によるものです。通常の腎盂腎炎よりはるかに重篤になりやすく、速やかに尿の流れをよくする治療が必要となります。このために、尿管にステントをいれ、結石で閉塞されている尿の流れを改善する目的で行われます。当院では泌尿器科との連携の下、速やかに必要な方に緊急での処置を行うことで、よりよい治療成績を目指しております。
腹膜透析では、透析に必要なカテーテルを留意後に在宅での自己管理が可能となるまで、指導を行っています。
内科の患者さんで気管切開がなされるのは、肺炎や敗血症などで呼吸状態が悪いために気管内挿管を行った上で人工呼吸器管理を行っている方が大部分となります。現在、気管内挿管を行った上での人工呼吸器管理は14日以上にわたって行うと、肺炎などの合併症が増加することが知られております。
このため、人工呼吸器管理が長期に必要な方に関しては1週間をめどに外科・救急科と協力し気管切開を行い、より安全な人工呼吸器管 理ができるように努力しております。全身状態が極めて悪い方が多くなりますので、リハビリや長期療養を要する方が多く、転院される方が多くなります。地域連携で転院を行い、患者さんの医療必要性に見合った医療が適切に受けられるように努力しております。

脳神経内科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K178-4
経皮的脳血栓回収術
77
0.34
19.17
87.01%
79.95
 
K609-2
経皮的頸動脈ステント留置術
15
3.27
7.87
20.00%
75.20
 
K386
気管切開術
-
-
-
-
-
 
K178-2
経皮的脳血管形成術
-
-
-
-
-
 
K597-3
植込型心電図記録計移植術
-
-
-
-
-
 

血栓回収治療とは脳動脈を閉塞させた血栓を血管内治療で回収して、脳梗塞が完成する前に再開通させ、症状の改善を図る治療です。
迅速な対応と適切な適応選択が重要です。t-PA治療とともに近年の脳梗塞症例の予後改善に大きく貢献しております。
当院が総合救命救急センターを有していること、および4人の脳血管内治療専門医を中心として脳血管内治療センターを構成しているメリットを活かして24時間体制で対応しており、県内でも随一の施行症例数です。また、脳血流自動解析システム(RAPID)を活用し適切な症例選択をしております。
今後、病院到着前・後の連携をDX技術でさらに密にし、発症から治療までの時間短縮を図り、治療成績の向上に繋ぎたいと思います。

消化器内科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K688
内視鏡的胆道ステント留置術
272
1.81
11.37
13.60%
76.74
 
K7211
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術長径2cm未満
261
0.06
1.12
0.00%
67.90
 
K6871
内視鏡的乳頭切開術乳頭括約筋切開のみのもの
110
3.45
6.98
12.73%
76.73
 
K7212
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術長径2cm以上
65
0.02
2.46
1.54%
61.51
 
K654
内視鏡的消化管止血術
64
0.58
7.75
26.56%
74.13
 

内視鏡的胆道ステント留置術は、胆管がんや総胆管結石などで胆管が閉塞したときに内視鏡を使って閉塞した胆管にステントと呼ばれる人工的な管を入れて胆汁が流れるようにする方法です。
2cm未満の大腸ポリープは通常1泊2日入院で内視鏡的に切除しています。1cm以下でポリープの数が少なければ外来で切除することもあります。

また、早期胃がんを内視鏡で切除する早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術や早期悪性腫瘍粘膜切除術を年間80例程度行っています。おなかを切らずに治療することができ、通常4泊5日の入院で治療しています。

循環器内科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K5951
経皮的カテーテル心筋焼灼術心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの
170
0.65
2.50
1.76%
66.05
 
K5493
経皮的冠動脈ステント留置術その他のもの
158
1.91
4.04
6.96%
69.34
 
K5492
経皮的冠動脈ステント留置術不安定狭心症に対するもの
99
0.11
6.85
4.04%
70.81
 
K5491
経皮的冠動脈ステント留置術急性心筋梗塞に対するもの
81
0.10
13.37
12.35%
69.11
 
K616
四肢の血管拡張術・血栓除去術
78
0.51
2.81
8.97%
74.23
 

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の患者さんでは、手術の適応があれば、冠動脈(心臓を栄養する血管)の狭窄、あるいは閉塞に対して経皮的冠動脈インターベーション(細くなった冠動脈をバルーンで広げたりする)による血行再建術を行っています。95%以上の患者さんにはステントと呼ばれる細長い金属の筒を冠動脈に挿入して良好な血流を再開するようにしています。
安定した患者さんだけでなく、急性心筋梗塞や不安定狭心症などの緊急に治療が必要な患者さんも多いのが当院の特徴です。
心房細動などの頻脈性不整脈に対しては、カテーテルアブレーション(高周波アブレーション、冷凍アブレーション、内視鏡レーザーアブレーション)を行っております。
閉塞性動脈硬化症の患者さんに対する血管内治療も増加しています。

小児科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K7151
腸重積症整復術非観血的なもの
11
0.00
1.45
0.00%
1.27
 
K653-3
内視鏡的食道及び胃内異物摘出術
-
-
-
-
-
 
K9132
新生児仮死蘇生術仮死第2度のもの
-
-
-
-
-
 
K3901
喉頭異物摘出術直達鏡によらないもの
-
-
-
-
-
 
K6992
膵結石手術経十二指腸乳頭によるもの
-
-
-
-
-
 

小児科で手術を行うことはありませんが、腸重積に対する整復は小児科医が行っています。
腸重積は、整復をしない場合は命に関わる怖い病気です。小児科医による整復で腸重積を治せない場合には、小児外科医に依頼して、手術で外科的に整復しています。
その他の疾患に関しても手術が必要な場合は、専門科の医師に依頼し、施行しています。

外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K672-2
腹腔鏡下胆嚢摘出術
122
0.72
4.20
0.82%
63.88
 
K719-3
腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術
96
2.24
9.27
12.50%
72.30
 
K718-21
腹腔鏡下虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴わないもの
81
0.35
3.84
0.00%
43.42
 
K634
腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)
44
1.16
2.50
0.00%
73.48
 
K7162
小腸切除術その他のもの
28
2.36
15.82
21.43%
71.68
 

虫垂炎は手術が必要と判断した場合はその日のうちに手術を行い入院をできるだけ短くしています。
また、鼡径ヘルニアに対して、ほぼ全例を合併症や再発が少ないとされる腹腔鏡手術で行っています。

呼吸器外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K514-23
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術肺葉切除又は1肺葉を超えるもの
63
1.10
2.98
0.00%
70.32
 
K5131
胸腔鏡下肺切除術肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)
35
3.69
2.43
2.86%
33.63
 
K514-22
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術区域切除
17
1.00
2.88
5.88%
63.88
 
K513-2
胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術
16
1.00
2.44
0.00%
55.94
 
K514-21
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術部分切除
16
1.00
2.63
0.00%
71.50
 

ロボット支援下手術やより痛みの少ないことが期待される単孔式(創が1ヶ所)胸腔鏡手術を導入し、入院期間(最短で4日間)の短縮を図っています。
加えて、可能であれば胸腔ドレーンを手術当日に抜去し、痛みが少なくなるようにしております。

整形外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K0461
骨折観血的手術肩甲骨、上腕、大腿
128
2.73
11.84
74.22%
74.00
 
K0462
骨折観血的手術前腕、下腿、手舟状骨
82
3.67
7.82
34.15%
57.11
 
K0811
人工骨頭挿入術肩、股
72
4.00
16.25
97.22%
82.15
 
K0483
骨内異物(挿入物を含む。)除去術前腕、下腿
60
1.00
1.70
1.67%
43.70
 
K0821
人工関節置換術肩、股、膝
44
1.05
17.25
56.82%
72.25
 

大腿骨骨折の場合には、その骨折型により早期から体重が十分にかけられない場合もあり、多くの方はお住まいの近くのリハビリ病院に転院して頂き、継続して治療を行って頂いております。
前腕付近の骨折の場合は 多くは術後数日で自宅退院できますが、両手や複数部位の骨折がある場合には転院をお願いすることがあります。
人工膝関節置換術を行った場合、術後数日から1週間で歩行器歩行を行い、杖歩行が十分可能になれば退院となります。ただし、術前より著しく膝周囲の筋力低下があったり、膝関節の動きが固い場合には、リハビリ病院に転院して、引き続き筋力増強訓練や関節可動域訓練を行って頂いております。

乳腺内分泌外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K4762
乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)
50
1.0
3.06
2.00%
64.62
 
K4765
乳腺悪性腫瘍手術乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの
22
1.00
6.23
0.00%
65.23
 
K4763
乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)
14
1.00
4.79
0.00%
66.64
 
K4764
乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))
11
1.00
4.73
0.00%
53.36
 
K4631
甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)
-
-
-
-
-
 

女性に多い悪性腫瘍である乳がんを専門領域としています。
温存術を第一に考えますが、全摘が必要な症例では、同時乳房再建症例も徐々に増えています。

脳神経外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K164-2
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
105
0.25
7.36
41.90%
81.03
 
K1771
脳動脈瘤頸部クリッピング1箇所
39
1.23
22.13
64.10%
62.90
 
K1781
脳血管内手術1箇所
24
2.25
18.63
50.00%
63.79
 
K1692
頭蓋内腫瘍摘出術その他のもの
17
3.53
15.88
35.29%
56.35
 
K6092
動脈血栓内膜摘出術内頸動脈
14
6.36
14.93
42.86%
73.57
 

"慢性硬膜下血腫に対し、ADL改善目的で早期手術を行っています。 くも膜下出血患者に対して最先端の顕微鏡手術や血管内治療を行っています。 脳内出血患者に対して、救命及び機能改善目的で積極的に手術を行っています。"

心臓血管外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K616
四肢の血管拡張術・血栓除去術
59
0.73
2.12
15.25%
76.69
 
K5522
冠動脈、大動脈バイパス移植術2吻合以上のもの
21
5.14
21.14
80.95%
72.71
 
K5601ニ
大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)上行大動脈その他のもの
21
0.57
20.57
71.43%
69.86
 
K5612ロ
ステントグラフト内挿術1以外の場合腹部大動脈
21
1.19
7.19
33.33%
83.48
 
K6153
血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)その他のもの
17
1.00
1.18
0.00%
60.00
 

"動脈瘤(胸部・腹部)に関して、急性大動脈解離も含めて多くの患者の手術(人工血管で置き換える手術やステントグラフトを挿入する手術等)を行っています。 四肢の動脈硬化性病変に対してはカテーテルによる治療を中心に行っています。 下肢の静脈瘤に対しては、他院で治療できない病態の患者さんが多く紹介受診され、ストリッピングと、レーザー治療も施行しています。"

小児外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K836
停留精巣固定術
70
1.00
1.00
0.00%
5.91
 
K634
腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)
64
1.00
1.00
0.00%
4.86
 
K718-22
腹腔鏡下虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴うもの
11
0.27
6.45
0.00%
9.64
 
K718-21
腹腔鏡下虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴わないもの
-
-
-
-
-
 
K6333
ヘルニア手術臍ヘルニア
-
-
-
-
-
 

停留精巣(遊走精巣)の手術の中でも、遊走精巣の場合には陰嚢切開での手術を行っています。精巣に分布する血管、精子が通る精管周囲を操作することなく手術が可能です。また、精巣の固定は精巣そのものに針をかけると精巣にダメージが起こることがいわれているため、精巣の周囲を包んでいる精巣鞘膜を使って精巣を固定していますので、精巣へのダメージは理論的には皆無です。

形成外科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K333
鼻骨骨折整復固定術
17
1.00
2.76
0.00%
26.76
 
K0301
四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹)
16
1.0
1.81
0.00%
52.19
 
K0102
瘢痕拘縮形成手術その他
15
1.00
2.40
0.00%
33.20
 
K0101
瘢痕拘縮形成手術顔面
12
1.00
3.42
0.00%
42.25
 
K2191
眼瞼下垂症手術眼瞼挙筋前転法
12
0.08
1.67
0.00%
69.42
 

顔面骨折に対しては、受傷後1週間以内に整復を行うことが望まれます。当科では、鼻内から整復して顔に傷はつけません。
軟部腫瘍とは、皮下組織の腫瘍です。当科では最小限の傷跡となるように小さな切開から抽出術を行っています。
皮膚のできもの(腫瘍)や皮膚癌に対しても、出来る限り傷跡が目立たないように手術を行っています。

泌尿器科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K8036イ
膀胱悪性腫瘍手術経尿道的手術電解質溶液利用のもの
46
1.00
3.11
2.17%
72.74
 
K797
膀胱内凝血除去術
-
-
-
-
-
 
K773
腎(尿管)悪性腫瘍手術
-
-
-
-
-
 
K773-2
腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術
-
-
-
-
-
 
K783-2
経尿道的尿管ステント留置術
-
-
-
-
-
 

高齢化に伴い泌尿器科癌の症例が増えてきており、最も多い膀胱腫瘍に対してはまずは低侵襲な経尿道的手術でできるだけ対応 し、表在性の場合は膀胱内注入など再発予防に努めています。 腎腫瘍、上部尿路腫瘍に対しては積極的に鏡視下手術を取り入れて低侵襲手術を行っています。

産婦人科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K877-2
腹腔鏡下腟式子宮全摘術
214
1.01
4.30
0.00%
46.43
 
K8882
子宮附属器腫瘍摘出術(両側)腹腔鏡によるもの
173
1.05
4.24
1.16%
42.94
 
K872-2
腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術
80
1.00
4.05
0.00%
38.04
 
K867
子宮頸部(腟部)切除術
78
1.03
1.01
1.28%
45.55
 
K879
子宮悪性腫瘍手術
47
1.17
10.11
2.13%
62.55
 

当科では、帝王切開など産科の手術も含め年間に約1000件の手術を行っています。そのうち、約7割は、低侵襲な鏡視下手術です。
特に、多いのは腹腔鏡下手術で、子宮筋腫や良性の卵巣腫瘍(子宮附属器腫瘍)、子宮内膜症で、入院期間は短期間で6日間となっています。
腹腔鏡下手術は、保険適応内で悪性腫瘍の患者さんにも行っています。さらに、最近では、ロボット支援下の手術も増加しています。

眼科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K2821ロ
水晶体再建術眼内レンズを挿入する場合その他のもの
113
0.80
1.78
0.00%
76.14
 
K2171
眼瞼内反症手術縫合法
-
-
-
-
-
 
K224
翼状片手術(弁の移植を要するもの)
-
-
-
-
-
 
K225-2
結膜腫瘍摘出術
-
-
-
-
-
 
K2681
緑内障手術虹彩切除術
-
-
-
-
-
 

白内障手術を主におこなっています。
翼状片手術は、単独でおこなう場合と白内障手術時に同時におこなう場合があります。

耳鼻いんこう科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K3772
口蓋扁桃手術摘出
58
1.00
4.91
1.72%
23.57
 
K340-5
内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
25
1.12
4.92
0.00%
60.08
 
K309
鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術
16
1.00
1.00
0.00%
4.50
 
K6261
リンパ節摘出術長径3センチメートル未満
12
0.33
1.42
0.00%
61.75
 
K3932
喉頭腫瘍摘出術直達鏡によるもの
-
-
-
-
-
 

扁桃摘出術は、発熱やのどの痛みを繰り返す、いわゆる慢性扁桃炎について行われてきました。
しかし、最近は、睡眠時無呼吸症候群や、IgA腎症などの病巣感染症の治療目的の手術が多くなっています。
IgA腎症に対しては、内科と連携し、ステロイド治療の円滑な導入を図っています。
耳下腺をはじめとする唾液腺の他、頭頚部の良性・悪性腫瘍についても、可能な限り対応しております。

救急科

Kコード
手術名
件数
平均
術前日数
平均
術後日数
転院率
平均年齢
患者用パス
K6151
血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 止血術
13
0.08
13.54
84.62%
78.77
 
K1422
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)後方又は後側方固定
-
-
-
-
-
 
K386
気管切開術
-
-
-
-
-
 
K711
脾摘出術
-
-
-
-
-
 
K545
開胸心臓マッサージ
-
-
-
-
-
 

血管塞栓術:救急科では多発外傷の入院管理を担当することが多く、出血した損傷臓器の止血のために、放射線科と協力して血管塞栓術を施行しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC
傷病名
入院契機
症例数
発生率
130100
DIC
同一
-
-
異なる
-
-
180010
敗血症
同一
51
0.36%
異なる
16
0.11%
180035
その他の真菌感染症
同一
-
-
異なる
-
-
180040
手術・処置等の合併症
同一
96
0.68%
異なる
10
0.07%

DICは血管の中で微小な血栓(血の塊)ができることで、血液の固まる機能が低下している状態です。全身の状態の悪化に伴う、いわゆる多臓器不全の一つとして合併することが多い状態です。DICの治療はその原因となった病気であったり、全身状態の管理が最も重要な治療となることが現在のエビデンス(調査研究により導かれた根拠)では示されており、確立されたエビデンスに基づく治療を行うとDICが最も医療資源を投入した病名となることは比較的少なくなります。
敗血症とは、感染症に伴い炎症が全身に影響を与えて臓器の機能が障害された状態を指します。肺炎や腎盂腎炎などの一つの臓器の感染症から始まっても敗血症になると多臓器不全となり回復が難しい状態となり、全身の管理がが必要となります。このため、重症の感染症の治療では、最も資源を投入した病名が敗血症となる割合が増えることとなります。
また、感染症で抗菌薬などを投与しても、状態の改善を図ることができるのは通常48時間以上たってからであり、その間に臓器の障害が進行し敗血症に進行することが知られています。このため、入院の契機になった病名が肺炎などのある臓器の感染症であっても、病態の進行のために医療資源を投入した病名が敗血症となることがしばしば起こります。

手術・処置等の合併症は
手術後の感染症など、手術に関する合併症が84件
シャントトラブルなど、透析に関するものが18件
アレルギー反応など、薬剤や予防接種の副作用によるものが4件となっています。

臨床指標

臨床指標とは、病院の診療状況や実績などの指標を用いて医療の質を具体的な数値で示したものです。
指標の結果を把握・分析することで、病院の改善点を明確化し、医療の質が向上されることを目的としています。

1日平均外来患者数・入院患者数

1日当たり平均して何人の患者さんが外来を受診されたか、また入院されたかを表す数値です。

≪指標≫一日平均外来患者数・入院患者数

算出方法

1日平均外来患者数=外来患者のべ数÷診療実日数

救急外来受診者数及び救急車等搬入件数

救急患者のたらいまわしが社会問題になっています。当院では救急医療に積極的に取り組んでおり、「絶対に断らない」という病院全体の強いスローガンを掲げ、マンパワーの充実、ハードの充実、効率の良い病床運用を行っております。

≪指標≫救急外来受診者数

≪指標≫救急車等搬入件数

算出方法

救急外来受診者数=救急外来受診患者のべ数
救急車等搬入件数=救急車等(救急車+病院車+ドクターカー+ドクターヘリ)搬入件数

平均在院日数

平均在院日数は、入院された患者さんが平均して何日間で退院できたかを表します。
在院日数は、正確な診断、治療方法を選択する能力、低侵襲の手術や治療、合併症の防止、効果的なリハビリ支援、地域医療連携など病院の総合的な能力に左右されます。平均在院日数が短いということは、効率的な医療が行われていると言うこともできます。また、入院期間が短いほど患者さんの経済的負担も少なくなります。

≪指標≫平均在院日数

算出方法

入院患者のべ数÷((新入院患者数+退院患者数)÷2)
※入院患者のべ数は退院日を含まない

地域医療支援病院紹介率・逆紹介率

現在の医療システムでは、個別の病院で医療を完結することは不可能な時代となりました。
そこで、地域内で完結した医療を提供する必要があり、それぞれの医療機関が適切な役割分担と連携を図っていくことが大切です。 地域医療支援病院とは、かかりつけ医を支援し、専門外来や入院、救急医療など地域医療の中核を担う体制を整えた病院のことをいいます。
紹介率・逆紹介率は、地域医療支援病院として、地域の病院・診療所との連携をどのくらい密に図っているかを測る指標となります。

地域医療支援病院紹介率・逆紹介率

算出方法

地域医療支援病院紹介率
紹介患者数÷初診患者数×100(初診患者からは、救急搬送患者および休日・夜間の救急患者を除く。)

地域医療支援病院逆紹介率
逆紹介患者数÷初診患者数×100(初診患者からは、救急搬送患者および休日・夜間の救急患者を除く。)

逆紹介患者数の推移

逆紹介とは当院から地域の医療機関の方々へ治療をお願いすることです。
当院では日頃より地域の医療機関との連携を図っており、症状が落ち着いた患者さんは地域の医療機関へ紹介いたしております。それぞれの医療機関と連携することでその機能を十分に発揮しつつ、一人の患者さんを地域全体で継続的かつ効果的に診療・治療することができると考えます。

≪指標≫逆紹介患者数の推移

算出方法

逆紹介患者数 = 診療情報提供料算定数(他の医療機関へ向けて紹介状を書いた数)

患者満足度

当院では定期的に患者満足度調査を行っています。
入院部門の満足度は概ね高い評価を頂いておりますが、外来部門では待ち時間に関する項目の満足度が著しく低いため、この分野の改善に取り組んでいく必要があります。調査の結果を基に、当院を受診される方々に少しでも納得できる診療・サービスを受けていただけるよう、日々の業務を見直し改善に努めていきます。

≪指標≫外来患者満足度

(※)
2020年度~2022年度については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から実施中止

≪指標≫入院患者満足度

(※)
2020年度~2022年度については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から実施中止

算出方法

救急外来受診者数および救急車等搬入件数

外来患者満足度

分子
「満足している」
「やや満足している」
と回答した外来患者
×100
分母
アンケート回答人数
(外来)

※アンケート有効回答件数
【2018年度】 593件
【2019年度】 619件
【2020年度】 未実施
【2021年度】 未実施
【2022年度】 未実施

入院患者満足度

分子
「満足している」
「やや満足している」
と回答した外来患者
×100
分母
アンケート回答人数
(入院)

※アンケート有効回答件数
【2018年度】 344件
【2019年度】 332件
【2020年度】 未実施
【2021年度】 未実施
【2022年度】 未実施

再入院率

一旦、退院された患者さんの中で、退院後30日以内に再入院になった方の割合を示す指標です。
入院管理・退院指示が適切であったかを再評価する指標となります。
高齢の方、合併症の多い重症な方の入院が増加していますが、再入院率を低くできるように入院管理の質の向上に努めております。

≪指標≫再入院率(退院後30日以内)

算出方法

再入院率(退院後30日以内)

分子
前回退院時より30日以内に
再入院した患者数
×100
分母
全退院患者症例数

※対象:医科保険請求対象症例

※(分子):前回入院、今回入院の入院中の主な診療目的が「その他の加療」である。
今回入院の契機となった傷病名(ICD10)が、前回入院の「入院の契機となった傷病名」、
「主傷病名」、「医療資源を最も投入した傷病名」のいずれかのICD10と一致する患者数

術後在院日数の変化

外科手術の在院日数は、手術による体への負担・術後合併症などにより影響を受けます。
在院日数の短縮傾向は、体への負担が少なく、より安全な手術を行っていることを意味します。当院では、腹腔鏡手術症例の増加により術後在院日数は短縮傾向にあります。
在院日数を短縮することで、早期の社会復帰が可能となります。こうした取り組みは入院ベッドの有効的活用につながり、入院受け入れがスムーズとなり、社会に貢献できるものと考えます。当院では最新の技術を積極的に取り込み、在院日数の短縮に努めております。

≪指標≫胃がん手術:平均術後在院日数

≪指標≫大腸がん手術:平均術後在院日数

算出方法

胃がん手術:平均術後在院日数

分子
胃がん手術患者術後在院のべ日数
×100
分母
胃がん手術実施件数

※対象: 医科保険請求対象症例
※術後在院日数: 術日翌日から退院日まで

参考値
【2018年度】 年間症例数:68件
 (開腹手術:35件 腹腔鏡手術:33件)
【2019年度】 年間症例数:82件
 (開腹手術:23件 腹腔鏡手術:59件)
【2020年度】 年間症例数:54件
 (開腹手術:5件 腹腔鏡手術:49件)
【2021年度】 年間症例数:84件
 (開腹手術:10件 腹腔鏡手術:74件)
【2022年度】 年間症例数:66件
 (開腹手術:1件 腹腔鏡手術:65件)

大腸がん手術:平均術後在院日数

分子
大腸がん手術患者術後在院のべ日数
×100
分母
大腸がん手術実施件数

※対象: 医科保険請求対象症例
※術後在院日数: 術日翌日から退院日まで

参考値
【2018年度】 年間症例数:178件
 (開腹手術:46件 腹腔鏡手術:132件)
【2019年度】 年間症例数:144件
 (開腹手術:37件 腹腔鏡手術:107件)
【2020年度】 年間症例数:147件
 (開腹手術:28件 腹腔鏡手術:119件)
【2021年度】 年間症例数:165件
 (開腹手術:31件 腹腔鏡手術:134件)
【2022年度】 年間症例数:154件
 (開腹手術:17件 腹腔鏡手術:137件)

入院患者の転倒転落発生率

高齢の患者さんの入院増加により、転倒転落の発生が増加する傾向にあります。転倒転落による損傷により、入院期間の延長や合併症が生じます。
転倒転落発生を防止するためになぜその事象が起こったか、どのような対策を立てると未然に防止できるのか、日々検討・改善に努めています。

≪指標≫入院患者の転倒転落発生率

≪指標≫入院患者に占めるリスクレベル3b以上有害事象発生率

算出方法

入院患者の転倒転落発生率

分子
転倒転落件数
×1000
分母
入院患者延数

※MRM報告書のうち転倒転落件数

転倒転落に占めるリスクレベル3b以上有害事象発生率

分子
転倒転落のうち有害事象件数
×1000
分母
転倒転落件数

※有害事象=転倒転落のうち、リスクレベル3b以上のもの

レベル3b:
転倒・転落により、必要でなかった濃厚な治療や処置が必要となった。(例:切傷があり縫合処置を行った。手術となった。)
レベル4:
転倒・転落により、生命に影響を及ぼす後遺症が残った、および後遺症の残る可能性が生じた
レベル5:
転倒・転落による損傷の結果、患者が死亡した

褥瘡推定発生率

褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。

褥瘡推定発生率は、入院中に新たに褥瘡が発生した患者さんの割合を表す数値です。
当院では、全床に褥瘡予防具である体圧分散マットレスを使用し、また、認定看護師が褥瘡発生リスクのある患者さんに早期介入を行い褥瘡発生予防に努めています。
褥瘡を保有する患者さんに対しては、医師・看護師・栄養士・薬剤師・理学療法士等の多職種で構成される褥瘡対策チームで褥瘡管理に取り組んでいます。

≪指標≫褥瘡推定発生率

算出方法

分子
調査日に褥瘡を保有する患者数(入院時既に褥瘡保有が記録されていた患者除く)
×100
分母
調査日の入院患者数(調査日新規入院除く)

薬剤管理指導実施率

薬剤管理指導とは、薬剤師が、入院中の患者さんまたはそのご家族に対して、直接服薬指導、服薬支援その他の薬学的管理指導を行うことを言います。
薬剤管理指導を行うことにより、
1)入院患者さんに対する最適な薬物療法の実施による有効性・安全性の向上
2)疾病の治癒・改善、精神的安定を含めた患者さんのQOL(生活の質)の向上
3)医薬品の適正使用の推進による治療効果の向上と副作用防止による患者利益への貢献
4)病棟における薬剤に関するインシデント・アクシデントの減少
5)薬剤師の専門性を活かしたチーム医療の推進
等の影響が期待されます。

日本病院薬剤師会 薬剤師の病棟業務の進め方より一部引用

≪指標≫薬剤管理指導実施率

算出方法

分子
入院中に薬剤管理指導を行った患者数
×100
分母
退院患者数

未承認薬等の使用

未承認薬等の使用に関する情報公開

医薬品及び医療機器は、法律(医薬品医療機器等法)に基づいて厚生労働省で承認された方法で使用することが求められますが、治療の必要上、承認内容とは必ずしも一致しない方法で使用することもあります。その場合は、病院内で、使用の必要性があるか、有効性・安全性等の面から問題がないか等を審議し、承認した上で使用することとしています。
このような場合、通常は医療者が文書又は口頭で説明し、患者さんの同意を得て使用します。しかし、科学的に相当の根拠があり、倫理的な問題が極めて少なく、患者さんに有益であると考えられる場合は、文書又は口頭による説明・同意取得を例外的に簡略化することを病院内で承認しています。
個々の承認内容について詳しくお知りになりたい場合や、使用に同意いただけない場合は各診療科または担当医へお申し出ください。

院内で承認された未承認薬等

未承認薬等の名称

ピオクタニンブルー

診療科等 心臓血管外科、眼科、呼吸器外科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、形成外科、小児外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、乳腺内分泌外科
分類 院内製剤等
承認日 2022年12月7日
未承認薬等の名称

高濃度カリウム注射剤

診療科等 内科、腎臓内科、リウマチ科、血液・腫瘍内科、呼吸器内科、循環器内科、小児科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、救急科
分類 適応外
承認日 2023年10月10日
未承認薬等の名称

カリウム補正液

診療科等 腎臓内科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月19日
未承認薬等の名称

減菌墨汁

診療科等 消化器内科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月19日
未承認薬等の名称

3%ヨード・ヨードカリ液

診療科等 消化器内科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月19日
未承認薬等の名称

エストロゲン軟膏0.1%

診療科等 産婦人科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月25日
未承認薬等の名称

五苓散坐剤

診療科等 小児科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月25日
未承認薬等の名称

3%酢酸

診療科等 産婦人科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月25日
未承認薬等の名称

10%硝酸銀液

診療科等 耳鼻いんこう科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月25日
未承認薬等の名称

ボルタレン・トランサミン含嗽水

診療科等 血液・腫瘍内科
分類 院内製剤
承認日 2023年12月25日
未承認薬等の名称

液状フェノール

診療科等 形成外科
分類 院内製剤
承認日 2024年1月9日
未承認薬等の名称

液状フェノール

診療科等 皮膚科
分類 院内製剤
承認日 2024年2月13日
未承認薬等の名称

2.5%グルコン酸カルシウムゼリー

診療科等 救急科
分類 院内製剤
承認日 2024年2月13日
未承認薬等の名称 診療科等 分類 承認日

ピオクタニンブルー

心臓血管外科、眼科、呼吸器外科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、形成外科、小児外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、乳腺内分泌外科 院内製剤等 2022年12月7日

高濃度カリウム注射剤

内科、腎臓内科、リウマチ科、血液・腫瘍内科、呼吸器内科、循環器内科、小児科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、救急科 適応外 2023年10月10日

カリウム補正液

腎臓内科 院内製剤 2023年12月19日

減菌墨汁

消化器内科 院内製剤 2023年12月19日

3%ヨード・ヨードカリ液

消化器内科 院内製剤 2023年12月19日

エストロゲン軟膏0.1%

産婦人科 院内製剤 2023年12月25日

五苓散坐剤

小児科 院内製剤 2023年12月25日

3%酢酸

産婦人科 院内製剤 2023年12月25日

10%硝酸銀液

耳鼻いんこう科 院内製剤 2023年12月25日

ボルタレン・トランサミン含嗽水

血液・腫瘍内科 院内製剤 2023年12月25日

液状フェノール

形成外科 院内製剤 2024年1月9日

液状フェノール

皮膚科 院内製剤 2024年2月13日

2.5%グルコン酸カルシウムゼリー

救急科 院内製剤 2024年2月13日