熊本赤十字病院

新型コロナウイルスに関するお知らせ

Emergency Medical Center

日本でも有数の広さを誇る総合救命救急センターには、24時間365日、3~6名の救急専従医が勤務しており、院内の各診療科と連携しながら救急患者の初療を担当しています。
「軽症から最重症まで幅広く診察・治療の知識を持っている」と日本救急医学会に認められた救急専門医が11名所属しており、臨床初期研修医や初期研修を終えた後期研修医への指導とともに、総合救命救急センターでの治療の中心を担っています。
また、重症な方に対応するための様々な医療機器も備えており、日本中に誇れる救命救急センターであるといえます。
医師のみならず、所属する医療スタッフそれぞれが自らのスキルアップを図るための研鑽を積極的に積むとともに、総合救命救急センター全体でのコンセプトの確認や相互指導のためのセンター内カンファレンス、各診療科との連携のための合同カンファレンスなども定期的に開催しています。

救急受診のご案内

  • 救急外来受付
  • トリアージ
  • 待合室
  • 診察室
  • 帰宅

    入院

    転院

緊急度の高い患者さんの早期治療開始のために、診察前に問診、バイタルサイン(血圧、脈拍など)を調べ、重症度・緊急性を判定する『トリアージ』を行います。
診察の順番は緊急性により変動しますので、救急車で来院された場合もお待ちいただくことがあります。
  • 診察は当直医・救急医が行います
    初期診療は救急医、当直医が行い、病態や緊急性などに応じて各科専門医に診察を依頼します。救急車での来院は救急医が担当し、必要に応じて専門医に相談します。
    緊急性が高くないと判断した場合は、かかりつけの医療機関や専門科外来の受診をお願いしています。
  • 若手医師の育成にご理解お願いします
    当院は臨床研修病院として指定を受けており、指導医のもと研修医が診察することがあります。
    安心して治療を受けていただけるよう体制を整えていますが、ご心配・お気づきの点などご遠慮なくお申し出ください。
  • 地域の先生と協力して診察します
    小児救急医療の確保のために、小児を24時間診療します。
    下記の時間帯は小児科医が診療します。

    平日17:00~23:00
    土日祝日9:00~23:00

    ※日曜・祝日は地域の先生方にご協力いただき、当院の小児科医とともに診察を行っています。
    ※受付した時間にかかわらず、23:30を過ぎますと救急科医の診察に変更となります。

小児救急電話
~全国共通#8000をご利用ください~

休日・夜間の急な子どもさんの病気にどうしたらよいか、都道府県の担当窓口で電話相談を受けています。

電話番号

#8000(携帯電話からも利用可能です)

TEL:096-364-9999(ダイヤル回線、IP電話及びひかり電話の場合はこちら)

時間帯

平日19:00~翌朝8:00

土曜日15:00~翌朝8:00

日祝日8:00~翌朝8:00

総合救命救急センターの基本方針

救急患者の重症度は一次(軽症)、二次(中等症)、三次(重症)に分類され、重症な方ほど優先的な治療が必要になります。しかしその判断は、医療が介入して初めて分かるものであり、患者自身で判断することは困難と思われています。熊本赤十字病院は三次救急医療を担う総合救命救急センターに位置づけられており、救急車で搬送される生命の危険が切迫している患者に対応できる体制を整えています。
また一方で、救急外来に直接来院された方のうち、約0.5%(200人に1人)は三次に分類される重症度の高い方です。
そのため、来院手段にかかわらずすべての方を断らずに受け入れる救急体制があってこそ、たくさんの命を救うことができると考えています。

総合救命救急センターのコンセプト

攻めの救急医療

救急医療は「待ったなし!」であり、時や場所を選ばず生命の危機は起こりえます。患者さんの搬送をただ待ち受けるだけではなく、1分1秒でも早く救急現場で診断・治療を開始するため、積極的に病院外に出ていく姿勢が必要と考えています。熊本県ドクターヘリの基地病院の使命として空から現場にアクセスするドクターヘリで、また陸からのアクセスは2台のドクターカーや熊本市救急ワークステーションの救急車でと、様々な手段を駆使しできるだけ早く現場に医療を持ち込む「攻めの救急医療」を展開しています。

「t-PAモードでいこう!」

急性期脳梗塞の疑いのある方が搬送されるという情報が救急現場から入ると、救命救急センター内はバタバタと忙しくなります。血栓(血の固まり)による脳梗塞の場合、様々な制限や条件はありますが、発症から4.5時間以内であれば、t-PA(血栓溶解剤)を用いた治療が開始できます。
このため、総合救命救急センターでの受け入れから診断・検査・治療開始・入院までの流れをできるだけ早くするために、関係各部署に連絡するための合言葉が「t-PAモード」です。
この一言で、各部署はこれから何が起こるかを知り、最優先で対応する体制を立ち上げます。実際にt-PA治療の対象となるのは、このモードが宣言された事例の約10%ですが、迅速な対応を24時間フル稼働で行っています。

地域連携の強化

熊本赤十字病院では地域の先生方からの急患の相談窓口を、総合救命救急センターに一本化しています。また、2019年11月から、紹介の電話に対する専任の医師(原則救急科部長)を配置し、全例応需を心がけています。

PFM(Patient Flow Management)

救急外来を受診された患者さんの待ち時間を短縮するために2020年4月からPFMに病院全体で取り組んでいます。救急外来からのコンサルトに対して専門科が迅速に対応することや、長時間の処置検査、手術待ちなどは病棟で行うようにするなどの工夫をしています。

実績

熊本赤十字病院が目指す「北米型ER」では、軽症から重症まで、小児から高齢者まで、平時から災害時まで、24時間365日休むことなく患者さんを受け入れています。このコンセプトに基づいた基本理念「断らない救急」を目指し、理念に基づく基本方針として、Anyone(こどもからお年寄りまで、軽症者から重傷者まで)、Anything(診療科を問わずどんな疾患も)、Anytime(24時間365日、平時から災害時まで)を掲げています。そのため、救急医のみならず、病院全体で協力しあい、初期治療・入院を支えています。