Rapid Response System (以下RRS)は予期せぬ院内心停止を防ぐためのシステムとして開発され、当院においては2021年より本格的に導入し、集計を開始している。当院のRRSは患者の状態に変化が起きた際に、気道、呼吸、循環、意識、何らかの懸念事項の5つの観点のうち一つでも基準にかかるようであればRRSを起動し、RRSチームが主治医とともに患者対応を行うというシステムになっている。2022年に全国のレジストリーの結果が集中治療学会で提示され、全国での実情が明らかになってきた。今回、全国と比較して当院のRRSはどのような特徴があるのか、また今後RRSの件数を増やし、予期せぬ院内心停止を防ぐために追加すべきシステムがあるかどうかを模索したいと考えている。この研究により、当院でのRRSの向上、並びに予期せぬ院内心停止を減少させる効果を期待している。