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本年4月、メキシコに端を発した新型インフルエンザは、わずか数ヶ月で世界中を席巻し、日本での患者数は5月8日の初確認から7月初旬の時点ですでに2千人を超えた。梅毒が旧大陸から日本に到達するのに約20年、エイズでさえロサンジェルスでの初発例から日本での発生までに約4年の月日を要したことに鑑みると、まさに世界のグローバル化を実感する。

 
 
 

当初、国の対策は検疫強化による水際対策であったが、その効果への疑問とともに、人員不足や予算面での措置に混乱があった印象は否めない。各医療機関との十分な連係のないまま、応召義務違反への懸念を繰り返したことも却って医療行政への不信を増大させた。一方で、実際の臨床現場での対応はおおむね冷静なものであった。

 
 
 

今後、より強毒性のインフルエンザによるパンデミックが発生すれば、各医療機関と行政は連携をとって感染者の対応にあたらなければならない。とりわけ診療所と病院の連携が重要となるであろう。パンデミックに限らず地震などの災害時にも医療は社会の重要なセイフティーネットとして、速やかに連携して対応にあたらなければならない。しかしながら平時において機能しない連携は、非常時に機能する保証はない。平時の日常診療での地道な連携なくして非常時の連携はありえないのである。

 
 
 

様々な局面でグローバル化した現代社会において、医療の現場にも世界的な視野が求められている。世界的な視野で思考し、地に足の着いた活動を行う、“Think Globally, Act Locally.”の実践が、地域住民への絶え間のない安心・安全の提供につながるのだ。まずは日々の地域医療連携を着実に実践しよう。

 
 
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