熊本赤十字病院

Specialized outpatient

令和6年能登半島地震において救護班を派遣しました【第17報】

2024年1月1日に石川県能登地方で発生した地震災害を受け、1月9日、日赤熊本4施設が合同で救護班1班を被災地へ派遣しました。

当院から、医師2名、看護師3名、薬剤師1名、事務2名の計8名、

熊本県支部から事務2名、熊本健康管理センター、熊本県赤十字血液センターから操作要員としてそれぞれ1名ずつ選出し、計12名の編成となりました。

(1月9日に行われた出発式の様子)

 

救護活動を自己完結型(水・食料・診療セット等を持参)で行うため、第1班の救護班を二手に分け、医療班チーム(6名)は空路、操作要員チーム(6名)は陸路(車両4台)で石川県を目指すこととなり、

1月10日の11時にそれぞれ石川県支部に到着しました。

第1班は、七尾市や能登町を中心に避難所のアセスメントや巡回診療などを行う予定です。【第1報】

 

1月11日の活動状況【第2報】

1月11日(木) 公立能登総合病院で活動場所の指示を受け、田鶴浜地区の体育館や高校の避難所アセスメントを実施しました。

避難所で生活している方の状況を聞き取りしていく中で、脱水等の症状がある方2名を病院へ搬送することになりました。

移動中、道路の至るところで隆起や陥没が発生しており、被害の大きさがうかがい知れます。

まだ、アセスメントの段階ではありますが、少しでも被災地の力になれるよう救護を続けていきます。

 

1月12日(金)に第2班出発式【第3報】

日赤熊本の救護班(第2班)が、1月13日に金沢へ出発しました。

メンバーは、医師2名・看護師3名・薬剤師1名・事務3名です。

第1班と同様に第2班の活動内容は、七尾市を中心とした避難所のアセスメントを実施しています。

 

1月15日(月)に第1班出迎え式

 

1月14日(日)、第1班が石川での活動を終え、熊本へ帰ってきました。

疲れも残る中、多くの班員から笑顔が見られ、無事に任務を全うすることができたという安堵の表情でもありました。

第1班で活動したリーダーの城下医師は「多くの避難所で断水が続いている。災害関連死が増加していくことが懸念されるため、避難所支援は引き続き必要だ。」と語りました。

 

1月15日(月) WATSAN出発

当院から給水・衛生チーム(WATSAN)として2名の技術要員を石川県に派遣しました。

現地の日本赤十字社本社職員と合流し活動を開始しています。

 

1月17日(水)コーディネートチーム出発【第4報】

コーディネートチーム(以下、COT)は、被災地区の本部に入り、救護班等の全体調整を円滑にする役割を担い、

医療ニーズの把握や救護班の活動場所の指示等、業務範囲は多岐にわたります。

今回派遣される4名(医師1名、看護師1名、事務要員2名)は石川県の珠洲市で活動を行います。

 

1月17日(水)に第2班出迎え式

1月17日(水)、救護班の第2班が石川での活動を終え、熊本へ帰ってきました。

第2班リーダーの杉本医師は「今回、巡回した避難所では、支援物資の量は足りているように見えたが、まだお風呂に入ることができていないなど生活の質に対して、まだまだ支援が必要であると感じた」と述べました。

 

1月19日(金) WATSAN追加派遣【第5報】

給水・衛生チーム(WATSAN)として派遣されていた2名のうち、1名が1月18日に資機材搬出のため一時帰熊し、翌19日に1名の技術要員とともに、

再び石川県に飛び立ちました。

WATSANの3名は七尾市の2つの小学校でシャワー設置等を行う予定です。

 

1月22日(月) WATSAN活動状況【第6報】

 

給水・衛生チームは七尾市の2つの小学校にシャワー室・洗濯機・水栓手洗いを設置しました。

プールに溜まっている水をポンプで汲み上げ、浄水装置できれいにします。

併せてボイラーも設置することによって、浄化された水を温めてシャワーとして使用することができます。

天候が悪い中での活動でしたが、無事に稼働することができました。避難所の方々が普段の生活に少しでも近づいていけたらと願うばかりです。

 

熊本からWATSANチームとして3名派遣していたうち2名が帰熊し、1名が活動中です。

 

1月24日(水)コーディネートチーム出迎え式【第7報】

1月17日から石川県の珠洲市で活動を行っていたコーディネートチームが23日に帰熊し、翌24日に出迎え式を行いました。

珠洲市での活動は日赤救護班(計7班)を指揮する役割を担いました。

リーダーとして派遣された岡村医師からは「雪が増えてきた状況でこれからの体育館等の避難所が心配。避難所環境を少しでも改善し、災害関連死を減らすためにも、長い支援が必要だ」と述べました。

 

1月27日(土)こころのケア調整班として公認心理師を派遣【第8報】

こころのケア調整班として、公認心理師が1月27日に熊本を出発しました。

赤十字本社などから招集した4名1班で、こころのケア班の支援や体制の構築等を行います。

七尾市を中心に保健センターで活動しています。(1月30日時点)

 

1月31日(水) 救護班第3班の出発式ならびにWATSAN出迎え式【第9報】

日赤熊本救護班の第3班(計9 名)が石川県に向かって出発しました。

救護班は石川県七尾市及び志賀町を中心とした避難所アセスメント業務を行います。

併せて、1月15日から30日まで活動を行っていたWATSAN(給水・衛生チーム)の出迎え式を行いました。

 

2月5日(月) 「救護班第3班」「こころのケア調整班」の出迎え式を行いました【第10報】

救護班第3班は、1月31日から2月5日の派遣期間、七尾市の田鶴浜地区を中心にアセスメントや巡回診療を行いました。

こころのケア調整班は、1月27日から2月4日の派遣期間、輪島市・志賀町・七尾市を中心に活動を行いました。

 

2月7日(水) 「こころのケア班」が出発【第11報】

2月7日(水)こころのケア班(看護師:2名、保健師1名、事務1名)を派遣しました。

4名は2月13日までの7日間、七尾市役所で支援者支援を行います。

 

2月13日(火) こころのケア班の出迎え式を行いました【第12報】

2月7日(水)から2月13日(火)までの間、石川県に派遣されていた職員の出迎え式を行いました。

活動場所の志賀町役場などで「見る・聞く・つなぐ」を意識して支援者支援を行ったと報告がありました。

現地で経験した内容を次の救護班や育成につなげていきます。

 

2月16日(金) 救護班第4班ならびにコーディネートチーム第2班の出発式を行いました【第13報】

救護班第4班は2月16日〜21日までの間、七尾市を中心に活動します。

2月18日〜24日までの間、コーディネートチーム第2班は輪島市で指揮をとります。

 

2月21日(水) 救護班第4班が帰熊 2月26日(月)コーディネートチーム第2班の出迎え式を行いました【第14報】

救護班第4班は、2月16日から2月21日の派遣期間、七尾市の避難所でアセスメントを中心に活動を行いました。

コーディネートチーム第2班は、輪島市で他団体のチームと協働しながら活動を行いました。

 

3月13日(水) こころのケア班らの出発式を行いました【第15報】

3月13日(水)こころのケア班4名は七尾市で支援者支援の活動を行うため熊本を出発しました。

3月16日(土)〜23日(土)までの間、市立輪島病院で看護師1名が看護師支援を行います。

3月21日(木)〜29日(金)までの間、公認心理師1名がこころのケア調整班として現地で活動を行う予定です。

 

3月25日(月) こころのケア班らの出迎え式を行いました【第16報】

 

こころのケア班は3月13日から3月19日の派遣期間、七尾市役所で支援者支援を中心とした活動を行いました。

支援看護師は3月16日から3月23日の派遣期間、市立輪島病院で看護師支援を行いました。

公認心理師は3月21日から3月29日の派遣期間、こころのケア調整班として活動を行いました。

 

4月9日(火) こころのケア調整班ならびにWATSAN撤収班の出迎え式を行いました【第17報】

WATSAN(給水衛生チーム)は、七尾市の避難所に設置していた洗濯機やシャワー等を取り外し、撤収作業を行いました。

これまでに日赤熊本は延70名の職員を派遣してきましたが、被災地での支援体制が整ってきたこともあり、日赤熊本としての災害派遣は4月8日をもって一旦終了となります。

石川県の復興にはまだまだ時間がかかることと思われますので、派遣ではなく支援という形で記憶や想いを風化させないよう努めていきます。