ドクターカーをリニューアルしました
- 2025.4.24 | 病院からのお知らせ
熊本赤十字病院では1980年からドクターカーを運用しており、さらに2018年4月からはラピッドレスポンス型ドクターカー(通称:ラピッドカー)を利用した病院前救急診療※に取り組んでいます。この度、医療チームの派遣に使用するラピッドカーの老朽化が進んでいることや視認性の改善を図るため、ラピッドカーのリニューアルを行いました。
※病院前救急診療…病院にくる前の患者さんのもとへ医療者を派遣し、医療を提供することです。

ドクターカーとは?
ドクターカーは、緊急度・重症度の高い患者を病院外で診療するため、診療に必要な医療機器や医薬品等を搭載した緊急自動車です。重症患者さんに迅速に医療を届けるために、傷病発生現場へ医師や看護師、救急救命士を派遣する際や、転院搬送の際に出動します。
熊本赤十字病院のドクターカーについて
当院では、患者さんを搬送することができるマイクロバス型ドクターカーと、救急車型のドクターカー、主に医療チームの派遣を目的とした乗用車型ドクターカーの併せて3台を運用しています。平均して月に14回ほど出動しています。(令和6年度)
今回のリニューアルでラピッドカーの視認性やサイレンの音などが変わりました。ドクターカーというと患者さんを搬送する車両というイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、ラピッドカーの役割は医師や看護師、救急救命士を患者さんのいる現場へいち早く届けることなので、基本的に患者さんを搬送することはありません。
《リニューアルのこだわりポイント》
■視認性に優れた車体・デザイン
車高が高いSUV型の車両にし、デザインもはっきりとした色使いにすることで、緊急車両であることがわかりやすくなりました。
■聞き取りやすいサイレン音
YELP(イエルプ)音という欧米や韓国などで使用されているサイレンを流すことができます。
一般的な「ピーポーピーポー」というサイレン音よりも、甲高い「ヒュンヒュン」という音です。
人がより聞き取りやすい周波数の音にすることで、緊急車両の存在を知らせ、安全に走行することが目的です。

ドクターヘリとは何が違う?
ドクターカーは、ドクターヘリと違い搬送時間を縮めることはできません。よって、遠距離の事案はドクターヘリが有効で、近距離の事案はドクターカーが有効です。どちらも、提供できる医療は同じです。ドクターヘリが何らかの理由で出動できない場合は、ドクターカーが補う形で出動することもあります。また、多数傷病者事案などでは、ドクターカーとドクターヘリが同時に出動することもあります。
お願い
救急車とは違い、普段見慣れない車体ではあると思いますが、患者さんの別状に関わる可能性がありますので、車を運転中にドクターカーが緊急走行で近づいてきたら進路を譲っていただき、スムーズな運行にご協力お願いします。

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