当院について

院長挨拶

熊本赤十字病院のホームページにアクセスいただきましてありがとうございます。
日本赤十字社の前身である「博愛社」は、明治10年(1877年)田原坂(熊本市北区)の戦いで知られる西南の役の戦火の中で産声をあげました。このことから、熊本は「日本赤十字社発祥の地」と言われています。
当院は、昭和19年(1944年)に日赤熊本支部診療所として、熊本市四軒町(現在の中央区水道町)に開設されました。開設以降、赤十字の使命のもと、一貫して救急医療、国内外の災害救護活動に取り組んでまいりました。昭和50年(1975年)に現在の長嶺の地に移転してからは、「人道・博愛・奉仕の実践」を基本理念に掲げ、救急医療、高度医療、教育研修、地域連携、医療救援という5つの基本方針のもとに、高度急性期を担う総合病院として、熊本から世界へと、国内外を問わず様々な活動に取り組んでおります。
これからの少子高齢社会という大きな時代の流れの中で生き残るために、国が提唱する地域医療構想や地域包括ケアシステム、働き方改革の実践に加えてさらなる連携の強化、ICT(情報通信)を活用した生産性の向上などを積極的に図り、地域はもとより時代に選ばれる病院を目指して行きたいと考えております。
今後とも熊本赤十字病院をどうぞよろしくお願いいたします。

熊本赤十字病院長 平田 稔彦

私たちが実践している基本方針

救急医療
昭和55年(1980年)に、熊本県で最初の救命救急センターの指定を受けて以降、救急医療の拠点として、お年寄りから子供まで、24時間365日体制で、あらゆる疾患に対応しています。「断らない救急の実践」をモットーに、救急外来受診者数は右肩上がりに増加し、現在では年間約7万人の救急患者並びに7000台の救急車を受け入れています。平成24年(2012年)には、熊本県の基地病院としてドクターヘリの運航を開始し、さらに機能を充実し、レベルアップした総合救命救急センターとこども医療センターを新築いたしました。翌平成25年(2013年)には西日本で最初となる小児救命救急センターの指定を受け、ドクターヘリ基地と小児救命救急センターを兼ね備えた全国初の施設として、高度救急医療を実践しています。平成27年(2015年)には外傷外科部を設置、以降重症外傷患者が2.5倍に増加しました。今後も救命救急センターのさらなる充実を図り、県内外の救急疾患に対応して行きたいと考えています。
高度医療
平成20年(2008年)に「地域がん診療連携拠点病院」に指定されました。がん相談支援センターを設置し地域におけるがん診療の連携・支援を推進し、がん医療水準の向上を目指すと共に、緩和ケア支援チームによるカウンセリングなど、がん医療に関する相談支援や情報提供等にも取り組んでいます。また、平成19年(2007年)には、メタボリックシンドロームや生活習慣病などが引き起こす全身の「血管病」を診療科の枠を超えて総合的、包括的に診断、治療を行うために総合血管センターを開設しました。脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患に対する脳血管内治療・PCI(冠動脈インターベンション)も積極的に行い、治療件数も増加傾向にあります。昭和63年(1988年)から開始した腎移植は、2018年12月現在では300例に達し、平成8年(2010年)以降は、生体移植の1年生着率99%、5年生着率97%と良好な成績を収めています。腎移植チームは、外科、総合内科、腎臓内科、泌尿器科、産婦人科、麻酔科などの複数の診療科と移植コーディネーターを中心に、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、臨床工学技士、事務職員などで構成され、チーム間で密接に情報共有を行いながら、毎月2~3例の腎移植を実施しています。
その他、より質の高い医療を提供するために多職種のメンバーが連携し、医療安全(MRM)、感染対策(ICT)、褥瘡対策、栄養サポート(NST)、摂食・嚥下、呼吸ケア(RST)、緩和ケア(PCST)、がんリハビリテーション、認知症サポートチーム(DST)など様々なチーム医療を行っています。
人材育成
平成8年(1996年)に臨床研修指定病院に指定されて以来、救急医療と総合診療を基軸に、幅広い疾患に対応できる医師を養成すべく、研修医の育成に取り組んでいます。また平成24年(2012年)にNPO法人卒後臨床研修評価機構による臨床研修評価認定(認定期間4年)を取得、さらに平成28年(2016年)には更新認定(認定期間4年)を取得しました。このことにより、当院の医師臨床研修機能が全国の一定レベルに達しているとの評価を得たものと考えています。
看護師に対しては、日本赤十字社の「キャリア開発ラダー」に基づき、ラダー制を導入しています。各個人が将来の目標を持ちキャリア開発に取り組み、仕事の満足を得られるような研修内容となっています。
また、近年は、看護職の地域連携にも力を入れています。当院では患者・ご家族・国内外の方のための医療・看護・保健指導のできる看護師の育成を目指しています。
地域連携
平成22年(2010年)に、専門医療の提供、専用病床や医療、設備の共同利用、医療従事者の研修等を通じて、地域の医療機関を支援する「地域医療支援病院」に承認されました。地域の高度急性期病院として「地域完結型医療」に貢献できるように、紹介連携システムを活用した紹介状・返書の管理、「地域医療連携の会」「市民公開講座」「講演会」等の開催、総合情報誌「Dr.CROSS」の発刊など様々な活動を行っています。
平成27年(2015年)4月から開始しました「くまもとクロスネット」(情報通信技術ICTを利用した地域医療連携)も多くの先生方に利用され、好評を博しています。今後さらなる内容の充実を図りたいと考えております。
医療救援
熊本県の基幹災害拠点病院である当院は、これまでに国内のみならず海外へも医師、看護師、技師等を派遣し、被災者・被災地の救護救援活動を行ってきました。被災した多くの傷病者を受け入れ、また積極的に被災地に駆けつけ医療活動を行ってきました。これからもその方針に変わることはありません。
平成28年(2016年)4月の熊本地震では、私たち自身も被災者になりました。
私たちは、この記憶を決して風化させることなく、今後に備え、生かしていかなくてはなりません。