臨床研究に関する情報公開
- 受付番号
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699
- 研究課題名
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当院の生体腎移植後サイトメガロウイルス感染症の実状
- 当院研究責任者
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第一外科 増井 亮太
- 研究分担診療科
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外科
- 研究機関名
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熊本赤十字病院
- 研究期間
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2025 年 5 月 26 日 〜 2026 年 12 月 31 日
- 研究目的と意義
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サイトメガロウイルス(CMV)感染症は腎移植後感染症のなかでも頻度が多く、重篤な臓器障害に至る可能性があります。また急性拒絶リスクやその他の感染症合併のリスクを高めるとされ、その発症を予防すること生命予後や移植腎予後の改善のために重要な課題です。移植前のドナー、レシピエントの CMV 抗体保有状況は主要な発症リスク因子とされ、リスクの高い群では積極的な予防的治療、先行治療が推奨されています。本研究ではリスク群別に CMV 感染症の発症状況や生命予後、移植腎予後を後方視的に調査し、適切な治療戦略を検討することを目的としています。
- 研究方法
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●対象となる患者
2011 年 1 月から 2025 年 3 月までに当院で生体腎移植を施行された患者さん。
●方法
上記の条件にあてはまる患者を研究対象者として登録し、初診時から最終確認日までの下記のカルテ情報を診療録より取得します。これらは全て日常診療で実施される項目であり、追加の検査等を必要としません。収集した情報を基に
移植前の CMV 抗体の保有状況により1高リスク(ドナー既感染かつレシピエント未感染)、2中間リスク(レシピエント既感染)、3低リスク(ドナー、レシピエントとも未感染)の 3 つのグループに分けて、CMV 感染症の頻度、生存期間、移植腎の生着期間、急性拒絶反応の頻度を比較します。
●利用するカルテ情報
患者因子:年齢、性別、BMI、血液型、クレアチニンクリアランス値、透析期間、
糖尿病性腎症の既往、移植前 CMV 抗体の定性あるいは定量検査値
手術因子:手術日、手術時間、阻血時間
転帰:CMV 抗原血症発症の有無と日付(CMV アンチゲネミア法、核酸定量法)、 CMV
感染症を疑う症状出現の有無と日付、生着期間、生存期間、急性拒絶反応の有無
●他機関へ提供する方法
なし