臨床研究に関する情報公開
- 受付番号
-
701
- 研究課題名
-
過敏性腸症候群を対象としたセリアック病探索
- 当院研究責任者
-
髙木 祐吾
- 研究分担診療科
-
小児科
- 研究機関名
-
熊本赤十字病院
- 研究期間
-
2025 年 6 月 16 日 〜 2030 年 3 月 31 日
- 研究目的と意義
-
セリアック病(celiac disease:CeD)は小麦の有するグルテン中のグリアジン不耐を呈する自己免疫疾患である。欧米の有病率は、多く見積もっても 1%である。本邦では患者数は少なく、理由として HLA の保有率の差ともいわれているが、我々小児科医の認識不足、スクリーニング不足も一因である可能性は否定できない。症状は下痢型過敏性症候群(irritable bowel syndrome:IBS)と臨床上見分けがつかず、一定数の患者が診断を受けないことで適切な治療を行われず苦しんでいる可能性がある。本邦において小児科領域でのセリアック病の有病率や自然史に関するまとまった報告はない。今回、当科におけるセリアック病の有病率を明らかにする。最終的には IBS 患者さんの予後改善を目指す。
- 研究方法
-
●対象となる方
当院小児科にて、過敏性腸症候群と診断され、セリアック病の診断を目的に血清抗組織トランスグルタミナーゼ IgA 抗体(tTG 抗体)検査を実施した小児患者さん
主な除外基準:本研究に参加することが不適当と担当医が判断した症例
予定症例数:100 例
●方法
上記の条件にあてはまる患者さんを研究対象者として登録し、下記の診療情報を診療録より取得します。
●利用するカルテ情報
基本情報(初診時年齢、性別、身長・体重、病歴、既往歴、家族歴)
検査値(血算、血液像、血沈、Na、Cl、K、BUN、Cr、TP、Alb、AST/ALT、CRP、血清抗組織トランスグルタミナーゼ IgA 抗体(tTG 抗体)、血清総 IgA 値、便潜血、便細菌検査、便中カルプロテクチン)
画像データ(腹部超音波検査、上部消化管内視鏡検査、その他(十二指腸生検結果)
●他機関へ提供する方法
特になし