- 外来受診に関すること:外科外来
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TEL:096-384-2111
- 生体腎移植に関すること:外科外来
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TEL:096-384-2111
- その他、移植に関する相談:移植医療支援室
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TEL:096-384-2111
1988年から腎移植診療を開始し、これまでに378名の方々に腎移植を行ってきました(2022年7月現在)。
近年、腎移植を希望される方が増加しており、熊本赤十字病院では腎移植診療に関するチーム医療のあり方を真剣に考え、
より質の高いチーム医療の実践を目指しています。
チームメンバーは、外科、総合内科、腎臓内科、小児科、泌尿器科、産婦人科、麻酔科などの複数の診療科と移植コーディネーターを中心に、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、臨床工学技士、事務職員などで構成し、密接に情報共有を行いながら、毎月2~3例の腎移植を実施しています。
ハイリスク症例にも積極的に取組み、ABO血液型不適合腎移植、抗HLA抗体陽性腎移植、二次移植など行っています。
コロナ禍においても日本移植学会の指針にのっとり、感染対策に十分に配慮しながら、腎移植を行っています。
腎移植外来は完全予約制です。
初回の診療は現在通院中の病院(医院)を通してご予約をお願いします。
TEL:096-384-2111
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ABO血液型適合移植で移植7日前※、ABO血液型不適合移植で移植14日前に入院となり、各々の状況に合わせて免疫抑制剤の投与を開始します。通常提供される腎臓は右下腹部(右腸骨窩)に移植されます。移植する腎臓の血管は動脈と静脈の2種類があり、動脈は骨盤内の臓器(直腸、膀胱、子宮など)に血液を送る内腸骨動脈、もしくは足に血液を送る外(総)腸骨動脈と、静脈は足から血液が戻ってくる外腸骨静脈につなぎます(吻合)。また移植した腎臓から流れる尿が通る尿管と自分の膀胱も吻合します。
※新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当面の間は14日前の入院となっています。
手術後は点滴のチューブ、ドレーンといわれる移植した腎臓付近の体液を排出するチューブ、尿を体外に出すためのチューブがついています。術後の状態が安定していれば1週間以内には全てのチューブを抜きます。その後も拒絶反応など起こさず経過が順調であれば、入院期間は手術前後も含めて4~5週間程度で退院となります。
体に小さな穴を開けてカメラを挿入し、専用の器具を用いて腎臓を摘出する鏡視下手術(完全後腹膜鏡下)で行っています。従来の方法(開放手術)では腰部に20-30cmの大きな切開を加える必要がありましたが、傷が小さいことから術後の痛みが少なく、回復が早いという利点があります。手術2日前から入院し、手術後6-7日目には退院となりますので、入院期間は約10日間となります。一方、開放手術と比較すると手術時間の延長や手術手技の難易度が上がることなどの欠点もあります。当院はドナーの安全を最優先に考えて手術を行っております。手術の方法についても納得して頂くまで説明を致しますし、ご希望があれば開放手術による腎臓摘出も選択できます。
※上記内容は生体腎移植の流れになります。
献腎移植の場合(亡くなられた方からの提供)
突然連絡がありすぐに入院し手術となることがあります。
心停止ドナーの場合は数週間かかる場合もあります。
また移植後すぐに尿が出ないこともあり、移植後1-2週間透析を行うこともあります。
経過が良ければ移植後3-4週間で退院となります。
手術検査 | 入院費用 | 総額 | ||||
HLA検査 | 各種検査 | 診療費 | 食費 | 部屋代 | ||
ドナー | ¥30,000 (移植後、返金) |
¥20,000 | 負担なし | 負担なし | ¥3,000(大部屋) ¥100,000(個室) | ¥53,000(大部屋) ¥150,000(個室) |
※入院期間を14日間とした場合 | ||||||
レシピエント | ¥57,000 (移植後、返金) |
¥35,000 | ¥5,000-¥40,000 | ¥30,000 | 250,000(個室) ※術後のみ個室を利用される方は、 上記の額から10万ほど下がります。 |
¥412,000 ※術後のみ個室利用:¥312,000 |
※入院期間を1.5カ月とした場合 |
検査費用は、保険外診療になります
生体腎移植手術の終了後に、ひと組分のHLA検査料(約87,000円)
の払い戻しがあります。
腎臓移植の費用は、基本的に医療保険の負担割合によるお支払いとなります。
※さまざまな助成制度がありますので、申請をお願いしています。
腎移植提供者(ドナー)の費用は、移植を受ける方(レシピエント)の医療費に含まれるものもありますが、提供者(ドナー)の保険でお支払い頂くものもございます。
しかし、医学的な理由などで移植が見送られる場合は、それまでにかかった検査代等の費用をご自身の加入されている医療保険、または自費でお支払いいただいております。
また、退院後の外来診療につきましても、手術後1か月以降からはドナーの方ご自身の医療保険でお支払いいただくことになります。
手術を受ける方お一人分のHLA検査費用として、登録時に26,400円をお支払いいただきます。
※熊本在住の方は熊本県移植医療推進財団(角膜移植)からの助成により、17,400円となります。
生体腎移植の場合は、血液型が違っても移植はできます。手術の前に、免疫抑制剤を追加したり血漿交換を行うことで、血液型が同じ場合とも成績はほとんど変わらなくなりました。
腎臓が一つになった後の腎機能は提供前の7割程度に低下します。
その後はほぼ変化しないとされていますが、腎臓に悪影響を及ぼす合併症(たとえば高血圧、糖尿病など)が出現してきた方は腎機能が悪化していく危険があります。
腎臓を提供したドナーが、提供後も腎機能や健康状態に支障が無く過ごせるように、術前の評価はもちろん、提供後もきちんと腎機能や健康面でのチェックを受けていくことが大切です。
おおよそ70歳未満が目安ですが、手術に耐えられる健康状態であれば、年齢のみで移植が制限されることはありません。
透析を経験しないで、最初の腎代替療法として移植を受けることを先行的腎移植と言います。
透析期間が短いほど移植の成績が良いことがわかってきましたので、最近日本でも先行的腎移植が増えてきました。
以下の場合は、移植ができない、あるいは移植前に治療が必要となります。
1.未治療、治療中、治療後間もない悪性腫瘍
2.慢性または活動性の感染症
3.性格や気質、精神疾患により自己管理ができない
4.手術に耐えられない合併症がある
5.ドナーとのクロスマッチ検査が陽性
1.親族であること
2.自発的に腎臓の提供を申し出ていること
3.医学的に心身ともに健康であること
4.精神疾患がないこと
5.年齢は20歳以上、70歳くらいまで
外科、総合内科、腎臓内科、泌尿器科、産婦人科、麻酔科、小児科
医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、臨床工学技士、事務系職員、
レシピエント移植コーディネーター、(看護師)、院内コーディネーター(医師・看護師)