泌尿器科Urology
医師2名が泌尿器科学会指導医であり、安全安心な医療を心がけています。前立腺がんに対する密封小線源療法は放射線科と協力して、平成19年1月から県内で初めて開始し、この治療を受けた方は500例に達しています。限局性の前立腺がんであれば、手術と同等の治療成績で、入院期間も3泊4日の短期入院で済み、合併症も少ない治療法です。
最近では、局所浸潤がんでも外照射やホルモン療法の併用により、手術に比べ有効性が高いとの報告もあります。 また、腹腔鏡技術認定医が在籍しており、腎細胞がんや上部尿路腫瘍、腎移植のドナー腎摘出術では鏡視下手術も取り入れて、早期腎細胞がんの部分切除など治療効果を低下させない範囲で、機能温存と低侵襲を目指しています。
更に熊本赤十字病院の特色である救急疾患にも、各診療科と協力し対応しています。必要時には他病院と連携し、最も適した病院にご紹介しています。
主な疾患・治療法
症状
血尿、頻尿など
治療
経尿道的膀胱腫瘍切除術
数日間の入院の上、下半身麻酔で内視鏡的に腫瘍を切除します。
膀胱内注入療法
外来治療で術後再発予防、上皮内癌の治療のために抗がん剤、BCGなどを膀胱内に注入します。
膀胱全摘、尿路変更
負担の大きい手術のため、一か月程度の入院が必要です。術前に抗がん剤治療を行うこともあります。開腹手術で、尿路変更は主に回腸導管、尿管皮膚瘻を行っています。
放射線治療
膀胱全摘ができない全身状態の悪い方やご高齢の方に行っています。
症状
排尿症状、血尿など。
検査
前立腺特異抗原(PSA)
腫瘍マーカーです。当日結果が分かります。
前立腺針生検
確定診断のために1泊2日で行っています。MRIで疑わしい部位を重点的に生検します。
治療
放射線治療
外照射の場合、外来で約2ヶ月かかります。内照射(小線源療法)の場合は3泊4日の入院で線源を 挿入し、リスク分類に応じて薬物療法、外照射を追加しています。
手術療法
開腹手術は当院でも可能ですが、最近はロボット支援手術可能な施設に紹介しています。
薬物療法
主に内服薬と数か月に一回の皮下注射で外来治療を行っています。
症状
血尿、腹部腫瘤、検診異常など。
検査
CT、MRI、エコー、骨シンチなど。
治療
手術療法
腎摘出術、腎部分切除術を開腹または鏡視下手術で行っています。腫瘍の大きさや転移の有無などで 手術法を決定しています。