熊本赤十字病院

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Department of Rehabilitation

救急医療と高度医療の基本理念の下、急性期リハビリテーションを各診療科と協働して疾患別に実践しています。特に急性期脳梗塞治療の脳血管内治療後患者を含めた脳血管リハビリや多発外傷、様々な合併症を抱えた外傷患者の術後の運動器リハビリ、心臓血管外科術後や心疾患で入院後の心臓リハビリに力を入れています。
また、地域がん診療連携拠点病院の役割として、がんのリハビリテーションを実施しています。がん患者の生活を支える目的で注目されている分野であり、特に骨転移患者に対するリハビリにも力をいれています。急性期リハビリテーションとして救命と各疾患の治療と並行しながら早期機能改善と合併症や廃用症候群の予防を目的に多職種で取り組んでいます。退院後や転院後に地域での患者の健康支援の一助となるような役割としての、質の担保されたリハビリテーションを目指しています。

動画紹介

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疾患別リハビリテーション
By disease rehabilitation

リハビリ開始平均日数2.5日と、手術の翌日や脳卒中発症当日からリハビリテーションを開始し、早期回復へつなげることを念頭に日々の業務に励んでいます。
超急性期から、理学療法・作業療法・言語聴覚療法の専門チームで患者さんに関わっていくことで、これから始まる本格的なリハビリテーションをより良い状態で進めることができます。

疾患別リハビリテーションの標準日数(疾患によって定められているリハビリ期間)

疾患
起算日
標準日数
脳血管疾患等リハ
発症・手術・急性増悪
180日
運動器リハ
発症・手術・急性増悪
150日
呼吸器リハ
発症・手術・急性増悪
90日
心臓リハ
発症・手術・急性増悪
150日
廃用症候群リハ
発症・手術・急性増悪
120日
がんのリハビリテーション
指定なし
上限なし
01脳血管疾患等リハビリテーション
脳卒中を中心として超早期から転・退院までの間、理学療法、作業療法、言語聴覚療法を行っていきます。まず、「起きて座る」からはじまり、いろいろな「手の動き」、「話す」、「食べる」などのリハビリテーションを患者さんの状態に合わせて進めていきます。
02運動器リハビリテーション
交通事故など様々な外傷による骨折や筋・靭帯損傷、老化などによる骨・関節疾患、脊椎疾患、その他に対して行われるリハビリテーションのことです。主な内容として、関節可動域の改善、筋力維持増強、日常生活動作の再獲得に対してアプローチを行います。
03心臓リハビリテーション
再発予防を目的として狭心症・急性心筋梗塞・心不全・心臓バイパス術・動脈瘤などの方を対象に、集中治療室より開始され、状態に合わせてリハビリ室でも行います。また、手術の方は、手術前から指導を行っています。
04がんリハビリテーション
がんと診断され、治療(手術、化学療法、放射線療法など)を受けている入院中の患者さんを対象に、主に筋力低下やADL(日常生活動作)能力低下の予防・改善を目的としたリハビリテーションを行います。がん特有の症状や心理面、リスクに配慮しながら、個別にアプローチをしていきます。
05呼吸器リハビリテーション
集中治療室での人工呼吸器離脱目的から、外傷・外科手術後・慢性呼吸器疾患の急性増悪などの入院患者さんに対し、主に急性期の呼吸器リハビリテーションを展開しています。

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チーム医療
Team medical

多職種が集まる医療チームの一員として活動し、回診やカンファレンスに参加しています。理学・作業・言語聴覚の専門性を発揮することでチーム医療に貢献できるよう、研修の受講や調査研究を行うなど資質向上に取り組んでいます。

心臓リハビリテーション 栄養サポート(NST) 人工呼吸器サポート がんリハビリテーション 褥瘡対策 緩和ケア 摂食嚥下部会 糖尿病
01心臓リハビリテーションチーム
心臓血管外科・循環器内科・リハビリテーション科・栄養課・薬剤部・ICU・循環器科病棟・医療社会事業部からなる心臓リハビリテーション専門チームでは、心臓リハビリテーション教室を年間3クール、9回(5月~翌年3月)開催し患者さんやご家族に参加いただいています。
02がんリハビリテーションチーム
血液・腫瘍内科、整形外科、外科、栄養課、薬剤部、看護部、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士からなるチームで、がんのリハビリテーション専門職員によるリハビリテーションと定期的なカンファレンスを行っています。
骨転移チームについても、骨転移診療に関する各専門家が早期から連携することで、骨転移に関して質の高い治療と看護に努め、がん患者さんの生活の質と予後を改善できるよう取り組んでいます。
03摂食嚥下リハビリテーションチーム
脳卒中や嚥下性肺炎などで飲み込みづらくなった方やムセを生じる方に嚥下造影検査を実施し、より安全に口から食べることが出来るよう、医師・言語聴覚士・栄養士・看護師・放射線技師など多職種がサポートしています。

ICUリハビリテーション

高度急性期病院で求められる新たなチーム医療として平成30年度から「ICU早期離床・リハビリテーション加算施設」の認可を受けました。ICUにおける早期離床チャートの作成とICU専任リハビリテーションチーム(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)の稼働により「離床までの日数」、「ICU在室日数」、「病院在院日数」の減少と更なる長期的予後改善を目指しています。

脳卒中集中治療病棟(SCU)開設に伴う病棟リハビリステーションの運用

脳卒中集中治療病棟(SCU)の開設に伴い、同じフロア(病棟5階)に病棟リハビリステーションを設け、急性期からのリハビリテーションが安全かつ積極的に行えるようになりました。明るく開放的な環境の中、感染管理を行いつつ、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)がそれぞれ専門的な個別のアプローチや評価を行っています。