熊本赤十字病院

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医療的ケア児PICU入室例の検討

  • 承認日 | 2023.11.15
受付番号
590
研究課題名
医療的ケア児PICU入室例の検討
当院研究責任者
小児科 野上正雄
研究分担診療科
小児科
研究機関名
熊本赤十字病院
研究期間
2023年11月15日〜2024年9月30日
研究目的と意義
医療的ケア児は、人工呼吸器や胃ろう等を使用し、痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童と定義され、その数は年々増加し、現在約2万人とされる。海外の研究では、日本の医療的ケア児に相当する患者群は、集中治療室入室のリスクが高いことが指摘されており、集中治療のニーズが高いが、日本の集中治療室で医療的ケア児を対象に行われた研究は存在しない。本研究は、当院小児集中治療病棟(PICU)に入室する医療的ケア児の現状を明らかにすることを目的とする。本研究結果は、今後医療的ケア児に対する日本のPICUが果たす役割について検討するための、基礎データとして意義を持つと考えられる。
研究方法
●対象となる患者
本研究では、気管切開、経鼻エアウェイ、人工呼吸管理(非侵襲的陽圧換気、高流量鼻カニュラ酸素療法を含む)、吸引、在宅酸素、経管栄養、静脈栄養、導尿(膀胱皮膚瘻含む)、人工肛門、腹膜透析のうち、1つ以上の医療行為を受けている18歳未満の症例を医療的ケア児と定義した。2012年5月1日〜2022年3月31日に、当該入院時点で本研究における医療的ケア児の定義を満たしており、当院PICUに入室した症例。施設入所中あるいは、在宅患者どちらも対象とする。入室経路は問わない。
<除外基準>
入院前には本研究における医療的ケア児の定義を満たさない症例が、当該入院中に医療的ケア児の定義を新規に満たし、その後PICUに再入室した症例は除外する。

●方法
上記条件に該当する患者を研究対象者として登録し、入室時点での情報、入室中の情報、退室に関連した診療情報を診療録より取得する。これらは全て日常診療で実施される項目であり、追加の検査等を必要としない。
<再入室例の取り扱い>
入院中に一般病棟に退室後、PICU再入室を必要とした例の再入室は2例にカウントする。ただし、予定手術に関連する入室の場合、術前管理で予めPICU入室し、術後もPICUに帰室した症例は、術前後あわせて1症例とカウントする。その場合の入室経路は、術前の入室経路とする。

●利用するカルテ情報
① 入室時点の患者背景
年齢、性別、基礎疾患・併存症(先天異常・染色体異常、後天性脳障害、周産期脳障害、神経疾患、代謝疾患、その他に分類)、施設入所の有無、日常的に必要とする医療的ケアの有無(人工気道(気管切開または喉頭気管分離)、在宅人工呼吸管理(非侵襲的持続的陽圧換気、高流量鼻カニュラ酸素療法を含む)、経鼻エアウェイ、在宅酸素療法、吸引、経管栄養、静脈栄養、導尿(膀胱皮膚瘻を含む)、人工肛門、腹膜透析の有無)、入室前のpediatric cerebral performance scale (PCPC)、入室理由
② 入室経路
緊急入室と予定入室に分類。
経路として、外来からの入室、救急外来(walk in受診)、消防救急車による自宅あるいは施設からの搬送(医師同乗なし)、消防救急車による施設あるいは他院からの搬送(医師同乗あり)、当院ドクターカーで当院医師同乗による迎え搬送、ヘリコプター搬送、当院他病棟からの入室に分類。
③ 治療内容
入室日数(入室日を1とする)、人工呼吸管理(非侵襲的持続的陽圧呼吸、高流量式鼻カニュラ酸素療法)の有無(その上で、新規の呼吸管理開始か、普段の呼吸管理継続かに分類する)、特殊治療(体外式膜型人工肺、急性血液浄化療法、冷却ブランケットを用いた体温管理、頭蓋内圧モニター、一酸化窒素吸入)の有無
④ 転帰
最終診断、退院時PCPC、退室経路

●他機関へ提供する方法
データの提供は予定していない。