熊本赤十字病院

Clinical_Lesearch

既存抗ドナー特異的抗体陽性腎移植に対する脱感作と移植成績

  • 承認日 | 2024.8.15
受付番号
635
研究課題名
既存抗ドナー特異的抗体陽性腎移植に対する脱感作と移植成績
当院研究責任者
第一外科 上村将夫
研究分担診療科
外科
研究機関名
熊本赤十字病院
研究期間
2024年8月15日~ 2026年12月31日
研究目的と意義
白血球抗原(HLA)抗体検査の発展により既存抗ドナー特異的抗体(Preformed DSA)を詳細に推測できるようになりました。1)。Preformed DSA陽性症例では脱感作を行わずに移植した場合、抗体関連型拒絶反応(AMR)を高率に発症し、移植腎廃絶に至るリスクが高いです。適切な脱感作により移植機会を増やし、成績の改善に寄与し得ると考えられますが、当院におけるPreformed DSA陽性例に対する生体腎移植の移植成績は明らかではありません。
当院でのPreformed DSA陽性例に対する生体腎移植症例について検討することを目的とします。
1) 臓器移植抗体陽性診療ガイドライン2023
研究方法
●対象となる方
2011年1月から2023年12月までに生体腎移植を受けた患者さん

●方法
上記の条件にあてはまる患者を研究対象者として登録し、初診時から最終確認日までの下記の診療情報を診療録より取得します。これらは全て日常診療で実施される項目であり、追加の検査等を必要としません。
下記のカルテ情報を基に組織適合性検査より、Preformed DSA陽性と陰性に分類し、生着率、生着期間、AMR発症率を評価します。

●利用するカルテ情報
患者因子:年齢、性別、BMI、輸血歴、妊娠歴、移植歴、組織適合性検査、脱感作療法の詳細(リツキシマブ投与、二重濾過血漿交感、免疫グロブリン静注療法、ミコフェノール酸モフェチル投与)、ドナーとの関係
手術因子:手術日、輸血の有無、再還流後1時間の腎生検結果
転帰:生着期間、生存期間、急性抗体関連拒絶(AMR)の有無、AMRの発症までの期間

●他機関へ提供する方法
提供予定はありません。