熊本赤十字病院

Clinical_Lesearch

Staphylococcus菌血症におけるフォローアップ血液培養のセット数ごとの持続菌血症の検出率に関する研究

  • 承認日 | 2024.8.15
受付番号
637
研究課題名
Staphylococcus菌血症におけるフォローアップ血液培養のセット数ごとの持続菌血症の検出率に関する研究
当院研究責任者
早野 聡史
研究分担診療科
総合内科
研究機関名
熊本赤十字病院
研究期間
2024年8月15日~2026年12月31日
研究目的と意義
Staphylococcus spp.(ブドウ球菌)による菌血症は持続菌血症になりやすい感染症です。持続菌血症となった場合には、30日死亡率、院内死亡率が増加し深部膿瘍などの遠隔病変などが増加します。したがって、Staphylococcus菌血症において持続菌血症の確認のために、血液培養のフォローアップを行うことが推奨されています。一方で、確認のために必要な血液培養のフォローアップ本数における適切なセット数は明確ではありません。2024年において血液培養ボトルの不足があり、適切な血液培養セット数を調べるために研究を行います。
研究方法
●対象となる方
期間中に血液培養にてStaphylococcus属の発育を認め、血液培養のフォローアップが提出された18歳以上の患者さん
ただし下記いずれかの基準に該当する場合は除外します。
1.)血液培養採取後48時間以内に死亡した患者さん
2.)コンタミネーションと判断された患者さん
3.)複数菌菌血症を生じた患者さん
4.)治療途中で転院した患者さん
●方法
対象患者さんの電子カルテ情報より情報を抽出し匿名化したデータベースを作成します。データ解析にはSTATAを用い、主要評価項目におけるリスク因子などの評価を行います。
●利用するカルテ情報
年齢、性別、入院日、退院日、最終受診日、死亡日、死亡イベントの有無、診断日、発症場所(市中・院内・医療関連感染)、Charlson comorbidity index(心筋梗塞・心不全・末梢血管性疾患・脳血管疾患・膠原病・消化性潰瘍・軽度肝疾患・中等、重度肝疾患・DM・臓器障害あるDM・片麻痺・中等、重度腎障害・固形悪性腫瘍・白血病・リンパ腫・固形腫瘍の転移・HIV_AIDS)、Pitt bacteremia score(意識正常・見当識障害混迷・昏睡・人工呼吸器・低血圧・心停止・体温)、診断(CRBSI・椎体炎/関節炎・ IE・軟部組織感染・肺炎・その他・不明)、敗血症、敗血症性ショック、起因菌、心エコー、CT、再発、治療成功(7日以内、28日以内)、抗菌薬、抗菌薬治療期間、合併症、 デバイス、フォローアップ血液培養セット数(1セットor 2セット)、合計採取セット数、スキップ現象(定義:血液培養陰性確認後、再度陽性になる現象)
などの情報を収集します。
●他機関へ提供する方法
他機関への情報提供はありません