熊本赤十字病院

Clinical_Lesearch

当院での腎移植患者における骨粗鬆症に関する臨床研究

  • 承認日 | 2024.10.16
受付番号
642
研究課題名
当院での腎移植患者における骨粗鬆症に関する臨床研究
当院研究責任者
宮部陽永
研究分担診療科
腎臓内科、移植外科
研究機関名
熊本赤十字病院
研究期間
2024年10月16日~ 2028年12月31日
研究目的と意義
腎移植を受けた患者さんの骨そしょう症については、免疫抑制剤のステロイドにて骨そしょう症が進行しやすく、しかも骨折すると寿命が短くなる可能性もあるので、とても大切な問題です。しかし、いつ骨そしょう症の予防薬や治療薬を開始すれば骨そしょう症が予防できるのかや効果的に治療できるかなどについて調べた研究は、これまでほとんどありませんでした。そのため、当院で腎移植を受けた患者さんの診療の記録を拝見させていただいて、骨そしょう症の予防・治療薬を中止や開始した時期ごとに(①腎移植前から投与されていて中止されたまま、②腎移植前から投与されていて継続、③腎移植後2年未満で開始、④腎移植後2年以上で開始、⑤開始していない)、骨そしょう症の予防や治療効果の差があるのかないのか調べるための研究をさせていただきたいと思います。この研究を行うことで、今後腎移植を受けた患者さんにおいて、骨そしょう症の予防・治療薬をいつから開始すべきか適切な時期が判明し、患者さん方の骨そしょう症をより効果的に予防・治療できるようになることを期待しています。
研究方法
●対象となる方
2011年1月1日より2022年12月31日までの間に、当院において腎移植を受けた20歳以上の患者さん方を対象とさせていただきます。腎移植術前に大腿骨人工骨頭置換術や椎体骨固定術を受けた患者さんは骨密度の測定結果を他の患者さんと比較することが難しいため、対象としません。

●方法
各患者さんの過去の診療の記録を拝見させていただいて、これまでの検査や治療内容、骨密度などの情報を使用して解析させていただきます。そのため、患者さんの身体的なご負担は発生しませんので、ご安心いただければと思います。

●利用するカルテ情報
年齢、性別、身長、体重、血圧、腎移植を含めた既往歴、検査結果(血液、尿、骨密度、腎生検)、治療薬、合併症(骨折など)
また、利用させていただく情報からは、お名前、住所など、患者さんを特定できる個人情報は削除します。

●他機関へ提供する方法
研究成果は学会や学術雑誌で発表させていただきますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。