臨床研究に関する情報公開
- 受付番号
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681
- 研究課題名
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ステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎小児例の予後-タクロリムス使用例の後方視的検討
- 当院研究責任者
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髙木祐吾
- 研究分担診療科
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小児消化器・肝臓科
- 研究機関名
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熊本赤十字病院
- 研究期間
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2025年3月11日~2026年3月31日
- 研究目的と意義
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小児潰瘍性大腸炎難治例(ステロイド抵抗例)への治療において、タクロリムスは即効性と高い有効性を持つ重要な薬剤である。ただし、長期使用に伴う腎毒性の問題などから、保険適用上も長期間の使用は認められていない。そのため、通常は開始3か月以内に中止し、他の薬剤による維持治療へ橋渡し(Bridging therapy)を行う必要がある。しかし、タクロリムス中止後の小児潰瘍性大腸炎において長期寛解維持に関する検討を明らかにした報告は限られている。当院のステロイド抵抗性小児潰瘍性大腸炎患者さんのうち、タクロリムス投与を行った症例の予後について検討し、初回寛解導入療法の妥当性を明らかにすることがこの研究の目的である。当研究により、タクロリムス投与例の予後を後方視的に検討することでタクロリムス投与の妥当性が明らかとなり、今後、同様の症例の治療方針決定においてインパクトを与える点で有意義である。
- 研究方法
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●対象となる患者
当科にて診療を行ったステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎患者さんのうち、免疫抑制薬(タクロリムス)にて寛解導入を行ったもの。
●方法
タクロリムス投与前から現在までの、臨床所見、治療への反応性および合併症、予後に関して診療録を用いて後方視的に検討を行う。
●利用するカルテ情報
① 臨床所見(診断時年齢、性別、病型、初診からタクロリムス投与までのPUCAI最悪値)
② 治療およびその反応性、合併症、予後(タクロリムス投与期間、タクロリムスによる寛解導入の可否、有害事象の有無、タクロリムス中止直後の再燃の有無、現在の寛解維持療法の種別、手術療法の有無)
●他機関へ提供する方法
他機関への提供は行わない。