臨床研究に関する情報公開
- 受付番号
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722
- 研究課題名
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閉塞性黄疸を伴う膵頭部癌に対する術前治療の検討
- 当院研究責任者
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第一外科 豊田 純哉
- 研究分担診療科
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外科
- 研究機関名
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熊本赤十字病院
- 研究期間
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2025年10月6日~ 2027年3月31日
- 研究目的と意義
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膵頭部癌は膵内胆管への浸潤により閉塞性黄疸を伴うことがあり、治療前に胆道ドレナージ術が必要です。膵癌診療ガイドラインでは術前補助療法が推奨されていますが、胆道ドレナージによる総ビリルビン値の改善が乏しい場合(総ビリルビン3mg/dL以上)の際は、術前補助療法を導入できずにまず手術を行う事があります。本研究では閉塞性黄疸を伴う膵頭部癌に対する術前補助療法の有用性を検討します。その結果を踏まえて、胆道ドレナージ不良である因子を検討します。閉塞性黄疸を伴う膵頭部癌の患者さんにおける治療戦略を構築する事が本研究の目的であり、その意義は大きいと考えています。
- 研究方法
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●対象となる方
2014年4月から2025年4月に当院で膵頭部癌と診断され、膵頭十二指腸切除術前に閉塞性黄疸を伴い胆道ドレナージ術を施行した患者さん
【除外基準】
初診時総ビリルビン3mg/dL以下、予後データ追跡困難、切除可能境界型膵癌、R2切除に該当する患者さん
●方法
上記の条件にあてはまる患者さんを研究対象者として登録し、初診時から最終確認日までの下記のカルテ情報を診療録より取得する。これらは全て日常診療で実施される項目であり、追加の検査等を必要としない。
●利用するカルテ情報
患者因子:年齢、性別、BMI、併存疾患(高血圧、糖尿病、心房細動、慢性心不全、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患)、抗血栓薬、抗凝固薬の内服、ASA-PS、血液検査項目(WBC、Hb、Plt、Alb、T-Bil、AST、ALT、Cre、HbA14c、CRP、PT-INR )、腫瘍マーカー(CEA、CA19-9)、胆道ドレナージ法、治療前ドレナージ期間、術前・術後補助化学療法
手術因子:術式、手術時間、出血量、周術期合併症
病理学的因子:腫瘍径、深達度、リンパ節転移の有無、個数、遠隔転移、脈管侵襲、組織型、病期分類(膵癌取り扱い規約第8版、UICC 8th)
転帰:入院期間、死亡日、死因、再発日、再発部位
●他機関へ提供する方法
なし