受付番号

490

研究課題名

Influence of graft ureteral length, a donor-related factor, on urinary tract infections after living donor kidney transplantation; A single Center Report of 211 Kidney Allograft Recipients

当院研究責任者

外科　山永　成美

研究分担診療科

外科

研究機関名

熊本赤十字病院

研究期間

2022年3月2日〜2022年3月31日

研究目的と意義

これまで腎移植後尿路感染症（UTI）に関連する因子として、レシピエント側のリスク因子は数多く報告されている一方で、ドナー側因子についての報告は限られている。UTIは尿道口より起因菌もしくはウイルスが尿路を上行することで感染するため、膀胱尿道逆流や尿道狭窄、後部尿道弁等を有する患者では発症率が高い。腎移植において尿管膀胱新吻合を行うこと、また腸骨窩に移植するため普段の尿管経路と異なることを考慮すると、ドナー因子およびグラフト因子もUTIの発症率に影響を与え得るのではないかと仮定した。ドナー因子を同定することで、UTI発症前に予測することや早期の介入ができ、UTIに伴う急性T細胞関連型拒絶、同種移植片の機能障害、グラフトロス、入院率の上昇、死亡率の上昇を改善できる可能性がある。

研究方法

●対象
2011年4月から2021年4月までに当院で生体腎移植を行い、術後30日以上経過したレシピエント（211例）、ドナー（211例）

●利用するカルテ情報
　レシピエント：移植時年齢、性別、体重、BMI、BSA、糖尿病の有無, 透析歴の有無および透析期間、移植前膀胱容量、移植直前尿培養での細菌検出の有無
　ドナー：移植時年齢、性別、体重、BMI、BSA、グラフト腎重量、グラフト腎容積、グラフト腎長径、グラフト腎密度、グラフト腎尿管長、グラフト腎が左右どちらであるか

●方法
電子カルテシステムを用いて情報を収集し、移植より5年以内のUTI発生について、リスク因子を後方視的に検討する。

●他機関への提供
　行わない