臨床研究に関する情報公開
- 受付番号
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570
- 研究課題名
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婦人科腹腔鏡手術における術後悪心・嘔吐(PONV)に対するPONV予防薬投与による改善効果の検討
- 当院研究責任者
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第一麻酔科部・医師 清水 和子
- 研究分担診療科
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麻酔科
- 研究機関名
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熊本赤十字病院
- 研究期間
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2023年8月18日(倫理委員会承認日)~2025年3月31日
- 研究目的と意義
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全身麻酔下に手術を受ける患者さんの中には術後悪心・嘔吐で苦しむ患者さんがいらっしゃいます。米国の術後悪心・嘔吐のガイドラインでは異なる作用機序の制吐剤を予防的に投与することが推奨されています。そのため当院では複数の制吐剤を予防的に投与し、患者さんの悪心・嘔吐の減少に努めています。
本研究では婦人科腹腔鏡手術における制吐剤投与による術後悪心・嘔吐発生の改善効果について検討を行います。
- 研究方法
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●対象となる患者
2020年1月1日〜2023年6月30日の期間に全身麻酔下で腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下筋腫核出術を受けた患者
【除外基準】以下のいずれかに当てはまる場合は除外する。18歳未満の患者、ASA-PS分類3以上の患者、術前から嘔気・嘔吐のある患者、緊急手術、手術合併症が起きた患者、婦人科手術以外の手術を同時に行った患者
●方法
上記の条件にあてはまる患者を研究対象者として登録し、手術前から手術後調査日までの下記の診療情報を診療録より後ろ向きに取得します。これらは全て日常診療で実施される項目であり、追加の検査等を必要としません。
主要評価項目:術後1日目までの嘔気・嘔吐
二次評価項目:術後1日目までのメトクロプラミド注射液使用量、使用回数
●利用するカルテ情報
病名、術式、年齢、身長、体重、喫煙歴、動揺病もしくは術後悪心・嘔吐の既往、術前の緊張・不安、術中輸液量、出血量、尿量、手術時間、麻酔時間、麻酔方法、周術期のフェンタニル・オンダンセトロン・デキサメタゾン・ドロペリドール・メトクロプラミド・アセトアミノフェン・フルルビプロフェンアキセチル・ロピバカイン・ペンタゾシン・ヒドロキシジン投与量、術後の嘔気・嘔吐、術後合併症、術後疼痛の程度
●他機関へ提供する方法
データ解析のため、個人を識別できる情報を削除した電子データを熊本大学麻酔科に提供します。提供方法としては、当院所定の手続きを経て持ち出したデータを研究用ハードディスクに保存し、熊本大学麻酔科研究室の鍵付きの場所に保管します。データにはパスワードを設定し、研究者以外のアクセスを制限することにより情報漏洩防止に努めます。