熊本赤十字病院

Specialized outpatient

国際会議 AIWEST-DR 2026でBest Presentation Award を受賞しました

2026年7月22日から24日にかけてタイ・バンコクで開催された国際会議「The 18th Aceh International Workshop and Expo on Sustainable Disaster Recovery(AIWEST-DR 2026)」において、当院国際医療救援部の曽篠恭裕さんが研究発表を行い、Best Presentation Award を受賞しました。

AIWEST-DR(Aceh International Workshop and Expo on Sustainable Disaster Recovery)は、2004年12月に発生したインド洋大津波を契機として創設された国際会議です。甚大な被害を受けたインドネシア・アチェ州の復興経験を世界へ発信するとともに、「Build Back Better(より良い復興)」や持続可能な防災・減災について議論する場として発展してきました。現在では、地震や津波に加え、洪水、気候変動、都市災害など幅広いテーマを扱い、世界各国の大学、研究機関、国際機関、行政機関、民間企業から研究者や実務者が参加する世界的な国際会議となっています。

曽篠さんは、「移動可能なインフラ(Movable Infrastructure)」の概念に基づく災害対策に関する研究成果を発表しました。この概念は、熊本赤十字病院における国際医療救援資機材(野外病院資機材)の研究開発に端を発し、東日本大震災後に提唱されたものです。本研究では、可搬式電源装置、可搬式給水システム、移動式水洗トイレ、トレーラーハウスなどの可搬型インフラを、学校、公園、道の駅、スタジアムなどで平時から活用し、災害発生時には被災地へ迅速に展開する仕組みを提案しています。これにより、避難生活の質の向上と地域レジリエンスの強化を図る新たな災害対応モデルを示し、その実践事例について発表しました。

発表後には、移動可能なインフラの社会実装に向けた課題や、孤立地域への迅速な展開方法、さらに移動可能なインフラを事前登録するための社会制度のあり方などについて、参加者との間で活発な意見交換が行われました。

今後も国際医療救援部では、国際赤十字・赤新月運動をはじめ、国内外の研究機関や企業との連携・共創を通じて、災害に強い地域社会の実現に向けた研究・教育活動を推進するとともに、その成果を国際社会へ積極的に発信してまいります。

 

受賞の様子