診療トピックス![Medical topics](https://www.kumamoto-med.jrc.or.jp/wp-content/themes/gamma/assets/img/sub/facilities/medical_topics/sub_mid_section_medical_topics_h1.png)
気をつけたい飲みすぎや食べすぎ!!生活習慣病のリスクと管理栄養士からの改善ワンポイント
- 2024.12.23 |
クリスマス・大晦日・お正月とイベント続きの年末年始。
忘年会や新年会など、会食の機会も増える中、気を付けたいのが食生活です。
みなさんついつい飲みすぎたり、食べすぎてはいませんか?
そこで今回は、今日から実践できる、おいしく健康的にお酒や食事を楽しむ方法を紹介します。
年末年始は特に、お酒を飲む機会が増えるという人も多いと思いますが、飲みすぎは生活習慣病のリスクを高めます。
お酒の適量
ところで皆さんは、1日あたりのお酒の適量をご存じですか?
1日の適度なアルコール摂取量は20グラムと言われています。ビールだと500㎖に相当します。
ちなみに…日本酒であれば1合、チューハイ(7%)の場合は350㎖です。
お酒の種類によってアルコール量が異なるため、摂取量の目安もそれぞれ異なります。
普段飲むお酒はどのくらいが適量なのかを覚えておきましょう。
また、正しいお酒の飲み方として、「休肝日」は大切です!
完全にお酒を飲まない日を週に2日作り、肝臓を休ませましょう。
おつまみ
お酒の適量についてわかったところで、続いては「食事」に関してのポイント。
お酒は空腹状態で飲むよりも、食事しながら飲む方がアルコールがゆっくりと吸収され、体への負担が少なくなります。
しかし、お酒にかかせない「おつまみ」には、塩分が多いものもあるので注意が必要です。
成人男性・女性の1日の塩分摂取の目安はそれぞれ、成人男性で7.5グラム、成人女性で6.5グラム。
過剰摂取すると、高血圧や慢性腎蔵病、胃がんのリスクが高くなると言われています。
おつまみは、選び方を工夫することによって、塩分摂取量を抑えることができます。
例えばこちら。
ビール1杯に、「唐揚げ、プロセスチーズ、キムチ」を食べた場合、塩分量は合計約3.5グラムで、1食あたりの目安量から1グラムオーバーになります。
それでは、ビール1杯に、おつまみは「冷奴、刺身、酢の物」に変えてみましょう。
塩分量は1.5グラムです!
ケース1と比べると2グラム減っています。
選び方を工夫するだけで、これだけ減塩できます。
中でも「酢のもの」は、熊本赤十字病院の病院食でもほぼ毎日出されている、減塩におすすめの料理です。
お酢でしっかり味がつくため塩、醬油を使う量が少なく済みます。
![](https://www.kumamoto-med.jrc.or.jp/wp-content/uploads/6fe9cfe058534535298baa3844f4df75-e1734337413624-1024x481.png)
塩分を摂り過ぎた場合のおすすめ1品
ではもし、塩分を摂り過ぎてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか?
果物や野菜類、きのこ類、海藻類といったカリウムを多く含む食材で塩分の排出を促すことが期待できます。
ただし、腎機能が悪い方ではカリウム制限が必要な方もいらっしゃるため注意が必要です。
それでも、飲みすぎ、食べ過ぎてしまったときは、胃に負担がかかっている状態なため、ゆでる・煮る・蒸すなどの調理法がおすすめです。
例えば、熊本ではお馴染みの「だご汁」は、1品でたんぱく質・野菜を摂取することができます。他にも、豚汁や水炊きがおすすめです。野菜はたくさん、汁は少なめが減塩に繋がります。
![](https://www.kumamoto-med.jrc.or.jp/wp-content/uploads/9316c0eaa168aa2919b1941ee44e01f1-e1734336136694-1024x486.png)
食生活が乱れがちなシーズンは、飲みすぎ、食べすぎに注意して、おいしく健康的にお酒や食事を楽しみましょう。
![](https://www.kumamoto-med.jrc.or.jp/wp-content/uploads/948432b2fdfd93a6de5321f24a4aabb4-150x150.jpg)
管理栄養士 緒方 玲佳
熊本赤十字病院の栄養課では、清潔・安全・美味しい食事作りを目指し、管理栄養士と調理師が協力し合いながら毎日の食事づくりを行っています。