熊本赤十字病院

Specialized outpatient

令和8年熊本地震発生から1か月 これまでの災害対応について

令和8年7月28日に発生した地震から1か月が経過しました。

改めまして、このたびの地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

熊本赤十字病院では、基幹災害拠点病院として発災直後から診療体制を維持するとともに、日本赤十字社の一員として被災地支援や医療機関支援などを継続しています。

 

救急患者の受入対応

発災当日の7月28日から翌29日にかけて、当院では224名の救急患者を受け入れました。このうち111名が災害に関連した受診者でした。

また、被災により診療継続が困難となった医療機関からの患者受け入れや、ショッピングモールへのドクターカー派遣など、地域医療を支えるための活動に取り組みました。

 

 

日赤災害医療コーディネートチームの活動

当院からは、日赤災害医療コーディネートチームの要員を派遣しています。

チームは県庁や関係機関と連携しながら、被災地における医療ニーズの把握、日赤救護班や他の医療チームの派遣調整、救援物資の配分管理などを実施しています。

 

 

救護班による被災地支援

日本赤十字社熊本県支部では、八代ラインと宇城ラインの2方面で救護活動を展開しており、現在までに第16班までの救護班が派遣されています。

活動内容は、巡回診療や避難所アセスメント、物資補給、こころのケアニーズ調査、深部静脈血栓症(DVT)対策に加え、生活環境改善活動や入浴介助など多岐にわたります。また、保健師や他団体と連携しながら、避難者一人ひとりの状況に応じた支援を行っています。

活動を通して、医療支援に加え、衛生環境の整備や避難生活を支える支援の重要性も明らかとなりました。救護班は「被災地から求められていることを行う」という考えのもと、現地ニーズに応じた支援を続けています。

 

 

臨床検査技師による病院支援

被害が大きかった地域の医療機関へ、3週間にわたり臨床検査技師6名を派遣しました。

派遣された職員は検査業務を担い、被災施設の職員の負担軽減や休養確保、診療体制の維持の一助となりました。

また、検査機器の操作方法や報告書作成手順などをまとめた支援業務マニュアルを作成し、支援者間で引き継ぎながら更新することで、継続的かつ円滑な支援体制の構築に努めました。

こうした支援活動について、8月12日には日本臨床検査技師会会長の表敬訪問を受け、意見交換が行われました。

 

 

診療放射線技師による病院支援

建物や設備の損傷、断水などの被害を受けた医療機関へ、診療放射線技師2名を派遣しました。

派遣された診療放射線技師は、レントゲンやCT検査の業務支援を実施し、診療体制の維持を支援しました。

今回の活動を通じて、災害時における医療機関同士の支え合いの重要性を改めて実感するとともに、円滑な業務引継ぎ体制の構築など、今後の課題を検討することにもつながりました。

 

 

薬剤師による被災地支援

熊本県病院薬剤師会の取り組みの一環として、災害時支援体制を構築し、被害を受けた医療機関への薬剤師派遣を実施しました。

派遣された薬剤師は、被災施設における薬剤部機能の維持や復旧・復興支援に従事し、継続的な医療提供体制の確保を支援しました。

また、JMAT(日本医師会災害医療チーム)の活動の中で、DiaMAT(糖尿病医療支援チーム)として被災地の糖尿病患者への支援にも携わり、災害時における慢性疾患患者への継続的な医療支援を行いました。

さらに、今後の災害時支援を見据え、熊本県および熊本県薬剤師会との連携強化や協定締結に向けた取り組みも進めています。

 

 

被災地に寄り添い続けるために

発災から1か月が経過しましたが、被災地では現在も継続した支援が必要とされています。

熊本赤十字病院は、基幹災害拠点病院として地域医療を支えるとともに、日本赤十字社の一員として被災された方々に寄り添いながら、復旧・復興に向けた支援活動を継続してまいります。