熊本赤十字病院

新型コロナウイルスに関するお知らせ

Pediatrics

伝統的な「総合的に小児を診る」という精神の下、「熊本赤十字病院こども医療センター」で各科(救急科、小児外科、脳神経外科、産科、麻酔科、整形外科、形成外科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科など)と連携して肺炎、腸炎などの内因性疾患や外傷、事故などの外因性疾患を分け隔てなく診療しています。年間約35000人の外来診療を行っていますが、最大の特徴は救急医療と専門診療の共存です。24時間365日稼働する救急外来を受診する小児を診ながら、平日のこども外来では一般の小児診療と併せて循環器、消化器、腎臓、血液などの専門診療も行っています。また小児専用の集中治療室(PICU)も併設し、重症度の高い疾患に対する診療も可能です。更に高度な医療が必要な場合には、全国の専門病院への搬送も平時から行っています。

主な疾患・治療法

救急/集中治療

01頭部外傷

症状

頭を強く打って以下の症状がでた時には,すぐに医療機関を受診してください。

けいれんする。 普段と違う。 赤ちゃんがミルクの時間になっても起きない。 顔色が悪い,非常に機嫌が悪い。 手足や体の動きがおかしい。 頭や首の痛みが悪化する。 繰り返し吐く。

推奨観察期間:1歳以上では24時間、1歳未満児では48時間程度の経過観察をおすすめします。

検査

頭部CT
頭の中で出血していないか。骨が折れていないかが分かります。ただし,小さな異常はぶつけてからすぐには分からないこともあります。具合が悪く手術や入院が必要と判断されたお子さんは頭部CTで確認した方が良いと考えます。
同時に,被ばくも考慮して検査を行うべきか、決める必要があります。1回の頭部CTで被ばくする量は小さい値ですが、将来、がんが発生する確率をごくわずかに上昇させると推定されています。

治療

頭蓋骨が陥没した、若しくは頭蓋内出血があれば手術を行う場合があります。少量出血であれば自然によくなることもあるので、見つけても手術しないこともあります。

02溺水

症状

水中で窒息したり、呼吸が妨げられたりしたときに起こります。

不安。意識がもうろうとしていたり、昏睡状態。 呼吸をしていない。呼吸をしていてもあえいでいたり、嘔吐したり、せきこんだり、ぜーぜーしている。 皮膚の色が悪い。

治療

病院に着くまでの治療が重要です。

自宅で行うこと

大きな声で呼びかけて反応をみます。反応と呼吸がなければ直ちに胸骨圧迫と口対口の人工呼吸を開始します。 同時に応援を呼んで119番通報し、救急車を呼びましょう。誰もいない場合には、まず胸骨圧迫と人工呼吸を2分間行ってから119番へ連絡します。 無理に水を吐かせるより,胸骨圧迫が重要です。

病院での治療

必要に応じて酸素投与や人工呼吸管理を中心とした全身管理を行う。

予防

こどもだけで浴室に入れないようにしておく。 こどもが小さいうちは浴槽の水は必ず抜く。 こどもを浴室で一人きりにしない。 髪を洗うときにはこどもを浴槽から出す。
03窒息

症状

呼吸が阻害されることによって血中酸素濃度が低下し、二酸化炭素濃度が上昇して脳などの内臓組織に機能障害を起こした状態をいいます。

突然声が出なくなった。 首をおさえ苦しそうにしている。

治療

病院に着くまでの治療が重要です。

自宅で行うこと

1歳未満の乳児には「胸部突き上げ法」と「背部叩打法」を数回ずつ交互に行いましょう。意識がない場合、心肺蘇生(CPR)を行いながら119番通報し救急車を呼びます。 意識がある1歳以上の幼児には「腹部突き上げ法」を行います。意識がない場合、心肺蘇生(CPR)を行いながら119番通報し救急車を呼びます。

病院での治療

必要に応じて酸素投与や人工呼吸管理を中心とした全身管理を行います。

予防

ふわふわの柔らかい布団を使わない。 5歳以下のこどもにはピーナッツやアーモンド、枝豆などを与えない。 コンビニ袋やヒモ・電気コードなどを放置しない。 スーパーボールやBB弾などの上の子のおもちゃに気をつける。
04誤飲

症状

食物以外の物を誤って口から摂取することをいいます。体内に吸収されないもので摘出が必要なものは異物といいます。呼吸困難など気道異物が考えられる場合は、至急救急車を呼びます。

治療

誤飲した成分により様々な対応が必要になります。

自宅で行うこと

いつ、何を飲んだか急いで確認しましょう。薬剤などの液体は減った量を誤飲した分と考え正確な量を把握しましょう。 咳込みがあれば気管、気管支に詰まっているかも知れません。吐き気や嘔吐がある場合は食道、胃に入った可能性があります。 飲んだものによって緊急性の高いものや吐かせてはいけないものがあります。「こどもの救急/誤飲」をチェックしてみましょう。 灯油、ガソリン、シンナー、マニキュア除光液などは絶対に吐かせてはいけません。飲んだ疑いが少しでもあれば必ず受診しましょう。これは揮発性ガスを吸い込んで化学性肺炎を起こす危険性があるためです。 硬貨や小さなおもちゃ、ピアスなどの装飾品、ガラスや針などの尖ったものは吐かせずに病院に行きましょう。 ボタン電池や磁石を飲み込んでしまうと胃や腸に穴があくことも。この場合も無理に吐かせずに受診しましょう。

病院での治療

異物を必要に応じて除去します。その際、安全な処置のため全身麻酔が必要になる場合があります。 誤飲にした成分に応じて、消化管の洗浄、解毒剤の投与、全身管理が必要になります。

予防

禁煙しましょう。 タバコや灰皿を置きっぱなしにしない。 薬や化粧品は引出しや戸棚に入れる。 小さなものはこどもの手の届かないところへ。 キッチンで洗剤やアルコール類を放置しない。 ボタン電池やコインを放置しない。

循環器

熊本赤十字病院は県内唯一の小児救命救急センター及びPICUを有し、日本有数の診療実績のある川崎病診療(血漿交換療法などの特殊治療含む)や致命的疾患となりうる心筋炎や心筋症の重症例に対して補助循環などの対応も各部門と協力し、行っています。また、心臓超音波検査、心臓カテーテル検査、心臓MRIや心肺運動負荷試験などの種々の検査が可能で、先天性心疾患を有する乳児から成人に至る症例まで対応しています(ただし外科治療を有する場合は、他院へ紹介します)。学校心臓検診で見つかった心疾患への対応も行っています。

01川崎病

症状

全身の血管炎をきたす症候群で感染説や遺伝の関与など原因は種々言われていますが、原因はいまだ不明となっています。①発熱、②眼球結膜の充血、③口唇、口腔内の腫脹・発赤、④不定形発疹、⑤手足の浮腫、⑥頸部リンパ節腫脹の6つの症状を元に判断します。BCG部の発赤なども参考とします。心臓合併症(冠動脈瘤)に特に注意する必要があります。

検査

採血、心臓超音波検査を中心に評価、合併症の有無などを判断します。

治療

冠動脈病変の発生の予防を目標に急性期治療を行なっていきます。免疫グロブリン療法に加えてアスピリンによる抗炎症療法を標準治療として行います。ステロイドやシクロスポリン療法などの選択肢もあげられます。免疫グロブリン療法に反応が悪い場合についてはインフリキシマブや血漿交換などの特殊治療を行ないます。冠動脈瘤が発生してしまった場合などはCT、MRI、心臓カテーテルなどの各種検査によって評価、治療を行っていきます。

02心膜炎・心筋炎

症状

主にはウイルス感染に伴い心膜、心筋に炎症を起こす病気です。心臓のポンプ不全や致死的な不整脈の発症に至るものもあります。感冒症状から1~2週間後に動悸、息切れ、乳児の場合は哺乳不良などの心不全兆候、及び胸痛などで発症が判明します。原因が不明な場合もあります。重篤な場合は急激に意識消失やショックと言われる状態に至ることもあり注意が必要です。

検査

採血、心電図、心臓超音波検査などにより診断を行います。回復後には心筋シンチグラフィーやMRI・心肺運動負荷試験などにより心筋のダメージの評価、治療を検討します。

治療

ウイルス治療における特効薬は存在せず、重篤度に応じて補助循環、ペースメーカーなどによる循環のサポートを行いながら各種支持療法により回復を待ちます。心臓に障害を残す症例などは抗心不全治療を行います。

03心筋症

症状

種々の原因あるいは原因不明の心臓機能の低下をきたす疾患です。代表的なものとしては拡張型心筋症や肥大型心筋症などが知られています。息切れや動悸、疲れ易さなど、乳児であれば哺乳不良や体重増加不良などの心不全症状を認めます。

検査

身体初見に加えて心臓超音波検査、心電図、レントゲンなどに加えて心臓MRIや心臓カテーテル検査での心筋生検などにより診断します。

治療

食事・運動療法などの生活調整や薬剤による抗心不全治療などを行いながら経過を見ます。原因治療が困難な場合は経過により心臓移植なども考慮されます。

04心室中隔欠損症

症状

左右心室(下の部屋)の壁(中隔)に欠損を認める先天性心疾患です。全先天性新疾患の約30%、出生1,000に対して1.39人から2.94人といわれています。欠損する場所、大きさにより症状、予後が違います。経過で自然に閉鎖する場合から多呼吸、哺乳不良、体重増加不良などの心不全症状を認める方まで様々です。心雑音がきっかけとなり診断に至る方も多く、心不全にならない小さいサイズの欠損でも感染性心内膜炎などのリスクがあり注意が必要です。

検査

身体所見(聴診含む)、心臓超音波検査、心電図、レントゲンなどで診断、治療を検討します。大動脈縮搾・離断症、大動脈弁狭窄などの合併症がないかなども合わせて検討します。

治療

心不全症状を認める場合は利尿薬の内服などの抗心不全治療を行います。心不全症状が強い症例などは手術を行います。また、感染性心内膜炎を発症した場合も手術を検討します。

05心房中隔欠損症

症状

左右心房(上の部屋)の壁(中隔)に欠損を認める先天性心疾患です。全先天性心疾患の約20%程度と言われています。 無症状のことも多く、学校検診などで心電図異常などを指摘されて診断に至ることが多いです。 加齢ととも心不全症状の出現や心房細動などの不整脈を認めることがあり、欠損のサイズ、心臓負荷の程度で治療適応を検討します。肺高血圧症を合併する場合があり注意が必要です。

検査

心電図、心臓超音波検査、レントゲンなどで診断、治療の適応を検討します。

治療

欠損のサイズが大きい場合は手術あるいはカテーテル治療を行います。

06ファロー四徴症

症状

心室中隔欠損症、大動脈騎乗、肺動脈狭窄、右室肥大の4つの特徴を有する先天性心疾患です。全先天性心疾患の約10%程度と言われています。出生時より低酸素血症(チアノーゼ)を呈する場合からそうでない場合まで様々です。無酸素発作と呼ばれるチアノーゼ発作などを認め、乳児期から治療が必要な症例が多く認めます。後述の手術治療後も再手術を必要とする場合もあり生涯にわたり注意が必要です。

検査

身体所見(酸素飽和度含む)、心臓超音波検査、レントゲンなどで診断、治療タイミングを検討します。手術後も定期的に心臓超音波検査、心電図、レントゲン、心臓MRI検査などで再手術の必要性がないかどうか慎重に判断していきます。

治療

手術治療が原則です。心室中隔欠損の閉鎖、肺動脈狭窄の解除を自己肺動脈弁を温存、肺動脈弁部の一部を人工物に置き換える、主肺動脈全てを人工物で置き換える(ラステリー術)などを行います。

07フォンタン術後症候群

症状

複雑な心構造のため(単心室血行動態)右心バイパス術と言われるフォンタン手術を行った方々に術後合併症を認めることが知られています。心不全や不整脈などの心臓障害だけではなく、肺、肝臓、腎臓、消化器など様々な臓器に障害を認めます。チアノーゼや動悸、浮腫など様々な症状を認めます。原因が特定できない場合も多くフォンタン手術による特異な血行動態が原因と考えられています。

検査

身体所見に加えて心臓超音波検査や心電図、レントゲン、腹部超音波検査、CT、心臓カテーテル検査、MRIなど様々な検査で早期発見、治療を行っていきます。

治療

抗心不全治療を中心に各病状に合わせて治療を行なっていきます。

08WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群

症状

先天的に心臓の電気刺激の路が通常1本の部分が複数存在(副伝道路)する病気です。学校検診のうち約0.1%程度に認められるといわれています。発作的に頻拍発作を認め、動悸や胸部違和感、失神などを認めます。1歳までは自然軽快する場合も知られていますが、5歳を過ぎると自然軽快の可能性は低くなっていきます。

検査

心電図検査で診断しますが、発作のない時ははっきりとしない場合もあります。その他エブスタイン病や修正大血管転位症などの先天性心疾患を合併していることもありますので心臓超音波検査等も行なっていきます。その他ホルター心電図、運動負荷試験など各種検査により発作の有無などを確認することがあります。

治療

発作時は薬物による頻拍停止を試みます。頻回に発作を起こす場合や心機能低下につながる場合は薬物による発作予防や高周波カテーテルアブレーションによる治療を行います。

09QT延長症候群

症状

心電図においてQT部分の延長を特徴とする発作的に突然死につながる致死的不整脈(Torsade de pointe、心室頻拍)を認める症候群です。原因遺伝子が特定される場合や家族性の病歴を認める場合も多く、失神や痙攣などから診断に至ることもあります。学校検診で0.06%で認められるとも言われています。

検査

病歴(失神歴や家族歴など)及び心電図にて診断に至ります。遺伝子診断にて病型が分類され、その型によって特徴があります。

治療

病型により内服薬やペースメーカー植え込み術などが考慮されます。また、植え込み型除細動器なども考慮されます。

消化器

消化器疾患 (消化管・肝・胆道系・膵など) は小児科領域では症例数も少なく比較的新しい分野であるため、全国的にも専門施設・医師が少ないのが現状です。特に九州では専門施設が限られています。炎症性腸疾患 (潰瘍性大腸炎・クローン病)などの消化管疾患は近年、小児でも発症数が増加の一途をたどる一方で、生物学的製剤や免疫調節薬の登場など治療法も多様化し、治療にあたっては高い専門性が求められるようになってきました。また最近、小児C型慢性肝炎に新規抗ウイルス薬が保険適用になるなど、新規治療も目まぐるしく変化しています。熊本赤十字病院小児科では各種小児消化器疾患に対応しています。便秘、下痢、腹痛などの身近な症状はもちろん、持続する血便、ウイルス性肝炎や胆汁うっ滞などの肝・胆道系疾患、膵炎などの膵疾患、重症の急性 (劇症)肝不全に至るまで各科と連携をとりながら対応します。

01潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)

症状

主として粘膜を侵し、しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明の腸管炎症で、30歳未満の成人に好発します が小児にも発症します。血性下痢を来たし、悪性腫瘍の発生母地となります。小児は進行が早く重篤な全大腸炎型に 移行しやすいことが特徴で近年増加傾向にあります。大腸の炎症による発熱、腹痛、下血、食欲不振を主症状とし、 診断時に体重減少が65%に認められます。

検査

内視鏡検査による生検標本病理診断が必要です。病変部位は、成人では直腸が11%、直腸S状結腸が25%、19%が 脾湾曲部、45%が全大腸ですが、小児は全大腸炎型に移行しやすい特徴があります。

治療

小児の急性期は、低栄養や脱水補正のための全身の集中治療をまず行います。薬物治療では、5-ASA製剤、ステ ロイド、免疫調節薬(アザチオプリン、6-MP)、抗TNF抗体、白血球吸着療法が行われます。中等症から重症例では ステロイドが第一選択ですが、45%がステロイド依存性となり、29~34%がステロイド不応性となります。ステロイド 副作用としての成長障害を予防するため長期間連続使用は控え、寛解維持には用いません。再発例には、免疫調整薬 が追加されます。小児で内科治療抵抗例では早期に外科治療が必要になるとされています。小児の20~30%が外科 治療例でしたが、近年減少しています。手術では、直腸大腸切除、回腸嚢肛門吻合が多段階手術として行われます。

02クローン病(炎症性腸疾患)

症状

消化管の肉芽腫性炎症性腸疾患で、口腔から肛門までのどの部位にも発生します。炎症は急性または慢性の経過を たどり、寛解と再発を繰り返します。腹痛、下痢、血便を主症状とし、診断時に85%で体重減少が認められ、15~40% に成長障害が存在します。小児の25~40%は、腸管外病変として結節性紅斑、壊疽性膿皮症、強直性脊椎炎、関節炎、 硬化性胆管炎、膵炎、腎結石、ぶどう膜炎、上強膜炎を併発し、肛門部膿瘍や瘻孔も15%程度に発生します。

治療

現在完全寛解を来す治療法はなく、寛解を維持しながら栄養障害を予防し、成長を阻害しないことを治療目的とし ます。主な治療法として経腸栄養剤による栄養療法、薬物治療、外科治療にわかれます。経腸栄養剤による栄養療法 は、経腸栄養剤を普通食に加えて補給するもので、経腸栄養法により90%で6週以内に寛解が得られています。薬物 治療では、5-ASA 製剤、ステロイドがあり、免疫調節薬(アザチオプリン)はステロイドの減量や離脱に有用です。 通常の治療に抵抗性の場合に、インフリキシマブ(抗TNF抗体)が用いられ、効果に乏しい場合はアダリムマブが 用いられます。20%の小児に外科治療が必要となり、人工肛門造設や小腸・大腸切除が行われます。

03C型慢性肝炎

症状

C型肝炎とはC型肝炎ウイルス(HCV)の感染により起こる肝臓の病気です。HCVに感染すると約70%の人が持続感染者 となり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行する場合があります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ予備能力が高く、 自覚症状がないまま病気が進むことがあり、HCVの感染がわかれば、症状がなくても必ず詳しい検査(精密検査)を して、治療を含めて対処を検討する必要があります。現在日本では約100万人程度のHCV感染者がいると考えられてい ます。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の60%がHCV感染者であり、年間約3万人が肝がんにより亡くなっています。

治療

わが国では、2014年9月、インターフェロンを使わない、飲み薬だけの治療「インターフェロンフリー」治療が 始まり、成人のC型肝炎の抗ウイルス治療の主流となっています。現在グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠 (マヴィレット)による治療(8週または12週)が12歳以上の小児にも保険適用となり、ウイルスの型や肝炎の 進行度に応じて投与されています。これにより、慢性肝炎から代償性肝硬変までの初回治療の場合、95%以上の人 でウイルスを体内からなくすことが可能となっています。しかも、インターフェロンのような副作用が少なく、 これまで、さまざまの合併症でインターフェロンが使えなかった患者さんでも短期間で安全に治療ができるように なりました。

先天性腎尿路異常 (水腎症、膀胱尿管逆流、尿路感染症など)から腎炎・ネフローゼ症候群、そして急性・慢性腎不全まであらゆる小児期腎臓病を診療しています。また、小児集中治療専門医と連携し、各種血液浄化療法も積極的に行い、腎疾患の枠を超えて小児の重症疾患の救命向上に寄与できる体制を整えています。さらに、腎代替療法が必要になった慢性腎臓病の子どもたちに対する腎移植 (生体、献腎)を行っています。固有腎生検が必要な場合は熊本大学病院や熊本中央病院と連携し診療しています。

01特発性ネフローゼ症候群

症状

浮腫、尿量減少、体重増加

検査

尿検査で、高度蛋白尿を認めます。血液検査で、総蛋白、血清アルブミンの低下を認めます。一般的には、腎機能は 正常ですが、急激な発症・再発や脱水を伴う場合は、尿素窒素、血清クレアチニン、尿酸値が上昇することもあり ます。小児の特発性ネフローゼ症候群の組織型は、80~90%が微小変化型ネフローゼ症候群です。そのため、腎生検 を行わずに治療 (ステロイド薬)を開始することが多いです。

治療

自然寛解はまれです。原則、初期治療として、ステロイドが用いられます。患児の状態に応じて、アルブミン製剤 ・γ-グロブリン製剤を使用することがあります。その他、生活指導も行います。

02溶連菌感染後急性糸球体腎炎

症状

血尿、乏尿、浮腫、高血圧

検査

尿検査で、血尿はほぼ100%認められます。そのうち1/3は肉眼的血尿です。溶連菌感染症の診断には、血清中のA群 溶連菌の菌体外抗原に対する抗体である抗ストレプトリジンO (ASO)の測定が有用です。血液検査で、尿素窒素及び 血清クレアチニン上昇、C3および血清補体価の減少を認めます。腎機能低下が高度な場合は、高カリウム血症や アシドーシスがみられます。超音波検査で腎の腫大を認め、胸部X線画像では、心拡大や肺うっ血がみられます。 予後は良好なため、腎生検の適応となる症例はまれです。

治療

安静、塩分制限、水分制限などの対症療法が基本です。薬物療法として、利尿薬と降圧薬を使用します。高度の 腎機能障害により、薬物療法でも溢水や電解質異常の改善がみられない場合は透析療法を行います。その他、溶連菌 感染症に対して、感染拡大の防止のために抗菌薬を使用します。

03IgA血管炎 (紫斑病性腎炎)

症状

紫斑、腹痛、関節炎

検査

尿検査で、血尿や蛋白尿を認めます。これらの腎症状は、IgA血管炎の発病後1か月以内に多く見られます。血液 検査で、IgAが上昇する症例や血漿13因子活性の低下する症例があります。発症早期から高血圧、腎機能障害を 有する症例やネフローゼ症候群が持続する場合などは、早期に腎生検を施行することもあります。

治療

紫斑病性腎炎の大部分が軽症例であり、特別な治療を必要としません。しかし、一部の症例で腎予後不良例の報告 もあり、重症度に応じた治療が必要です。薬物療法として、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン Ⅱ受容体拮抗薬、ステロイド、免疫抑制薬などを使用します。

04溶血性尿毒症症候群

症状

血性下痢、尿量減少、浮腫、顔色不良、全身倦怠感

検査

血液検査で、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、血清クレアチニンの上昇がみられます。志賀毒素産生性腸管 出血性大腸菌感染に続発する溶血性尿毒症症候群では、感染を証明するために、便培養、イムノクロマトグラフ法、 PCR法などの様々な方法が行われます。

治療

水分出納の管理、血圧調節、濃厚赤血球輸血などの支持療法が治療の主体となります。透析療法が必要になることも あります。

05尿路感染症

症状

発熱、不機嫌

検査

カテーテル採尿を用いて尿検体を採取し、一般検査 (定性, 沈渣)、グラム染色および培養検査を行います。 白血球尿や細菌尿の存在は、尿路感染症を示唆する重要な所見です。

治療

腎瘢痕形成を防ぐため、尿培養の検体採取後可及的速やかに抗菌薬の経静脈的投与を行います。

06水腎症

症状

無症状のことが多い、有症状の場合は血尿、白血球尿、側腹部痛、悪心・嘔吐など

検査

腎臓超音波検査で、腎盂内圧の上昇により腎盂・腎杯が拡張した形態を示します。胎児超音波検査での胎児診断例が 増加しています。尿検査で、白血球尿、血尿、蛋白尿がみられることもあります。必要に応じて、MAG3レノグラフィ やDMSA腎シンチを用いた閉塞状態の評価、分腎機能の評価を行います。

治療

水腎症の程度が強い場合でも、水腎症の消失または自然軽快が報告されているため、自然治癒・軽快の可能性を十分 考慮して治療方針を検討する必要があります。水腎症の程度が軽い場合は、定期的な超音波検査を行いながら、 水腎症の増悪がないかをフォローします。水腎症の程度が強い場合は、定期的な超音波検査に加え、レノグラムに よる分腎機能と尿ドレナージを評価し、手術適応について総合的に評価します。

07膀胱尿管逆流

症状

膀胱尿管逆流自体は無症状、ただし、尿路感染症が発見契機になることが多い。

検査

排尿時膀胱尿道造影検査で、膀胱尿管逆流の有無とグレードの評価が可能です。

治療

反復する尿路感染症により、不可逆性の腎実質障害である腎瘢痕が生じることを予防することが治療の目標です。 治療は、内科的治療 (抗菌薬少量長期予防内服)と、外科的治療 (逆流防止手術)が選択されます。

08急性腎障害

症状

乏尿、無尿、高血圧、電解質異常

検査

超音波検査で、有効循環血液量の減少や尿路閉塞の有無を評価します。尿検査で、血尿、蛋白尿、白血球尿の有無 などを評価します。

治療

急性腎障害は、腎灌流低下に起因する=腎前性、腎実質障害に起因する=腎性、尿路の狭窄や閉塞に起因する= 腎後性に分類されます。それぞれの病態に応じて治療法は異なります。保存的治療で溢水や電解質異常が改善しない 場合は腎代替療法を行います。

09慢性腎臓病、末期腎不全

症状

腎性貧血、成長・発達障害、高血圧、電解質異常

検査

血液検査で、血清クレアチニン、シスタチンCなどを用いて糸球体濾過量を推算します。慢性腎臓病は、蛋白尿を はじめとした腎障害、または腎機能低下が3か月以上継続する病態とされます。

治療

それぞれの合併症に対する予防と治療を行います。薬物治療として、レニン・アンジオテンシン系抑制薬、炭酸水素 ナトリウム、赤血球造血刺激因子製剤、リン吸着薬、ビタミンD製剤、イオン交換樹脂、成長ホルモン、球形吸着炭 などがあげられます。さらに、慢性腎臓病が進行した場合は、腎代替療法が必要になります。腎代替療法には、血液 透析、腹膜透析、腎移植があります。この中で、腎移植は最もすぐれた腎不全治療であり、小児においては発達・ 社会生活・生活の質などのためにも腎移植を目標にしています。

呼吸器

01クループ

症状

生後6ヶ月〜3歳の乳幼児に多く、晩秋〜冬季に好発します。原因はウイルス感染です。喉の浮腫みによる上気道 (鼻〜喉までの空気の通り道)の狭窄症状を呈します。かぜ症状の数日後に、吸気性喘鳴(息を吸う時に“ヒュー ヒュー”という音)犬吠様咳嗽(オットセイのような鳴き声)、嗄声(かすれた声)の症状を呈します。夜間や 啼泣・興奮時に症状が悪くなります。

検査

臨床症状で診断することが多いです。首のレントゲンでは、喉のむくみにより声門下の気管(空気の通り道)の 狭窄像を認めます。

治療

軽症では、1~2日程度で改善しますが、重症例では数日にわたって反復します。エピネフリン吸入やステロイド投与 を行います。どちらも喉のむくみに対する治療です。エピネフリン吸入は、即効性がありますが、持続時間が短く、 繰り返し吸入が必要なこともあります。ステロイド(デキサメタゾン)は、1時間程度で効果が発現し、効果は 72時間程度持続します。ウイルス感染が原因であり、手洗い・うがいの予防が有効です。クループになった お子さんは、再度発症することも多く、予防が大切です。家庭での加湿も有効です。

02気管支喘息

症状

発作性に、呼気性喘鳴(息を吐くときに“ヒューヒュー”という音)、呼気延長(息を吐く時間が長い)、咳嗽を 繰り返します。発作の症状が強くなると、起坐呼吸(横になるより座位を好む)を認めたり、会話や歩行が困難と なることもあります。

治療

発作時は、酸素投与、気管支拡張薬の吸入、全身性ステロイド投与(気道炎症を抑えます)を行います。重症例では 、気管支拡張薬の持続吸入を行うこともあります。発作を起こさないように、非発作時のコントロールが重要です。 症状に応じて、ロイコトリエン受容体拮抗薬の内服や、吸入薬(ステロイド(ICS)やICSと長時間作用型気管支拡張薬 の配合剤)を基本治療薬とします。コントロールが不十分の場合は、抗IgE抗体を投与することもあります。運動や 感染症、アレルギー物質の吸入、気候の変化、受動喫煙などで悪化することも多く、環境整備も重要です。

03急性気管支炎

症状

発熱、鼻汁、咽頭痛などの上気道炎症状が先行します。かぜが長引くときに疑います。咳が主症状であり、1〜2週間 長引くことも多いです。初期は乾性咳嗽(乾いた咳)でも、1週間以内に湿性咳嗽(痰が絡んだ咳)となります。 喘鳴を認めることもあります。呼吸困難はあっても軽度です。

治療

主な病因はウイルス感染です。大部分は、1〜2週間内に治療の有無にかかわらず自然軽快するため、薬物治療は必須 ではありません。インフルエンザや、百日咳菌、肺炎マイコプラズマ など、上気道からの迅速検査で診断できる 場合は、抗インフルエンザ薬や抗菌薬投与を行います。細菌感染との複合感染が疑われる場合、抗菌薬を投与する こともあります。気管支拡張薬やステロイド全身投与を行う場合もあります。

04急性細気管支炎

症状

かぜ症状の後に、呼気性喘鳴(息を吐くときの“ヒューヒュー”という音)を呈します。多呼吸や陥没呼吸(鎖骨下 や肋骨下がへこむ呼吸)などの呼吸困難を伴うこともあります。2歳以下の乳幼児(特に6ヶ月前後)が罹患しやすい ウイルス感染です。半数以上はRSウイルスで、夏の終わり〜冬に流行します。RSウイルスは、6ヶ月未満の乳児に 発症すると重症化しやすく、新生児の場合は無呼吸を呈することもあります。2歳までにほぼ100%が初感染をうける とされ、一度の感染では終生免疫は獲得されず、再感染を繰り返し、毎年流行を引き起こします。RSウイルスの他に、 パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、ヒトメタニューモウイルスがあります。

治療

大部分は外来管理で軽快します。3ヶ月未満の児、早産児、基礎疾患を有する児(肺疾患、心疾患、染色体異常、 免疫不全、筋神経疾患など)は重症化するリスクが高く、入院管理が必要となることがあります。ウイルス感染が 原因であり、対症療法が基本です。酸素投与、鼻汁吸引、抗菌薬(細菌感染との重複感染の場合)を行います。喘息 性気管支炎との鑑別は難しく、拡張薬の吸入、ステロイド投与を行うこともあります。

05肺炎

症状

発熱、鼻汁、咽頭痛、咳嗽など。年齢によって起因菌が異なります。2歳未満ではウイルスと細菌感染が多いです。 3〜5歳では、ウイルス、細菌、非定型菌(マイコプラズマ 、肺炎クラミジア)が同程度でみられ、6歳以上では、 非定型感染が多いです。マイコプラズマ肺炎は、全身状態が良好であることも多く「歩く肺炎」と言われます。

検査

レントゲンやCTの画像検査で、浸潤影を認めます。

治療

全身状態や呼吸状態が良好で、経口摂取が可能な場合は外来管理を検討します。一方、年齢が1歳未満、呼吸障害が ある、基礎疾患がある、脱水症状を伴う場合は入院加療を考慮します。細菌性肺炎の場合は、抗菌薬を投与します。

血液

01鉄欠乏性貧血

症状

貧血の中では最も頻度が高く、鉄の「吸収低下」「需要増大」「喪失亢進」による鉄欠乏が原因で生じます。特に 小児期では骨格筋の発達に伴い鉄需要が増すことが原因となることが多いとされます。貧血の進行により、頭痛・ 動悸・息切れ・易疲労感・めまい・眼瞼結膜蒼白などの症状をきたします。また爪がスプーン状に変形したり、 氷を好んで摂取するなどの異食症を引き起こすこともあります。

検査

主に血液検査により診断することが可能です。

治療

鉄欠乏の原因を検索し原疾患がある場合にはその治療を行います。しかし小児期の多くは鉄需要が増していることが 多いため、それを補うため鉄剤の経口投与を行うことが多いです。同時に鉄を多く含む食品の摂取を積極的に行う など栄養指導を行うこともあります。貧血の進行が強く、経口摂取での鉄補充が困難な場合には、入院での経静脈的 投与を行うこともあります。

02特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

症状

発症から半年以内に治癒する急性型とそれ以後遷延する慢性型に分かれます。小児の場合は急性型が大半を占め、 多くはウイルス感染の2~3週間後に血小板が減少し突然、皮膚に点状出血が出現したり、歯肉出血や鼻出血がみら れることで発症します。重篤な場合は下血や血尿、さらには頭蓋内出血などを起こすこともあります。

検査

主に血液検査で診断することが可能ですが、場合によっては骨髄検査を行うこともあります。

治療

入院のうえ、副腎皮質ステロイドやガンマグロブリン大量療法を行います。多くはこれらの治療で治癒することが 多いですが、稀に副腎皮質ステロイド依存性の場合があり、ステロイドを減量すると血小板が減少してしまうため 長期のステロイド投与を必要とする場合もあり、ステロイドの長期使用で副作用がみられる症例に関しては脾摘を 考慮する場合もあります。また慢性型の場合には、血小板産生に関わるトロンボポエチン受容体に作用し血小板を 増加させる効果がある薬剤を使用する場合もあります。

神経

01熱性けいれん

症状

一般に生後6ヶ月から5歳までに、発熱時(通常は38.0度以上)に起きるけいれん発作を熱性けいれんと呼びます。 熱性けいれんは熱の上がり際に多く、突然意識がなくなり、白目を向いて、身体をそらせるように硬くしたり、手足 をガクガク震わせ、顔色が悪くなります。ただし、体の力が抜けて、ボーッとして意識がなくなるだけの場合もあり ます。

検査

一般的な血液検査を行い、感染の評価とけいれんの原因の評価を行います。感染の評価目的に尿検査や胸部X線検査 を行うこともあります。熱性けいれんで大事なことは、髄膜炎、急性脳症など熱性けいれん以外の重い病気と区別を することです。必要に応じて頭部CT検査、頭部MRI検査、髄液検査などの検査を追加することがあります。

治療

ほとんどの熱性けいれんは5分以内に自然に止まってきます。まず、倒れたり物にぶつかってけがをしないように、 安全な場所に横に寝かせましょう。吐くこともあり、顔や体を横向きにして、息がつまらないようにしましょう。 5分以上けいれん発作が続く場合を「けいれん重積状態」と呼び、救急車などで病院に搬送する必要ある状態であり、 病院でけいれんを止める薬を使います。

02ウイルス性胃腸炎に伴う無熱性けいれん

症状

0~2歳前後の乳幼児で、脱水を伴わない程度の軽症の下痢症で発熱(38.0度以上)がないにもかかわらず、けいれん を起こします。けいれんの多くは短い(数分以内)全身性けいれんであり、すぐに意識も戻り普段の状態となり ますが、しばしば繰り返してけいれんを起こします。

検査

胃腸炎と診断することが大切であり、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどの便の迅速検査を施行します。また、他にけいれんの原因となるものがないか調べるために血液検査や頭部CT検査を追加することがあります。

治療

ウイルス性胃腸炎に伴う無熱性けいれんでは、けいれんの治療によく使われるジアゼパムの坐薬(ダイアップ坐薬) は効きにくいです。カルバマゼピン(抗けいれん剤)を飲ませたり、リドカインという薬を点滴したりします。けい れんが止まれば、治療は中止してかまいません。

03てんかん

症状

てんかんは神経細胞が過剰な活動を起こすことにより、発作が繰り返し起こる病気です。てんかん発作は全身のけい れんが最も多いですが、体の一部がぴくぴくしたり、どこかがしびれたりする感覚の異常や、ぼんやりして呼びかけ に反応しない状態や、ぼんやりした状態で顔色が悪くなったり、口をもぐもぐさせる動作を伴うことなど様々です。

検査

脳波検査で神経細胞の過剰な放電が出ているかどうか、どこからどのように出ているか調べます。また、てんかんの 原因の検査のために、MRIなどの頭の画像検査や血液検査なども行うことがあります。

治療

てんかんの治療としては一般的には抗てんかん薬という薬を用います。それぞれの患者さんに適切な薬を選んで、 数年間規則正しく毎日飲んでいただく治療です。抗てんかん薬は神経細胞の過剰な活動を抑え発作を起こりにくく します。まず薬を規則正しく内服することにより、発作起こりにくい状態がもたらされ、そのような安定した状態が 数年以上続くと薬なしで神経細胞の過剰な活動が起こらなくなることが期待できます。定期的な脳波検査も参考に 治療を続けます。てんかんの治療は通常年単位でじっくり取り組む必要があります。

04頭痛

症状

かぜ症状もないのに頭痛を訴えることは幼児期からあります。頭痛は本人しかわからない症状なので、診断にはどの 年齢でも問診が中心となります。外来で一番多いのは大人同様子どもでも偏頭痛です。

検査

問診を中心に診断を行いますが、必要に応じて血液検査、頭部CT検査、頭部MRI検査なども追加することがあります。

治療

片頭痛も緊張型頭痛も、子どもに勧められるのはまず薬によらない治療です。早寝早起きは頭痛の予防に有効で、 睡眠時間を1時間多くしたことで頭痛が改善する子もいます。子どもの生活を見直し、おけいこ事などを整理して、 生活をシンプルにするのも一案です。子どもの頭痛で薬が必要な場合、まず解熱鎮痛薬(イブプロフェン、アセト アミノフェン)が使われます。頭痛が始まってすぐに飲むと効きがよいので、学校に1回分持たせ、先生に頼んで おくとよいでしょう。

05インフルエンザ脳症

症状

インフルエンザ発病後、多くの方は1週間程度で回復しますが、最も重い合併症がインフルエンザ脳症です。症状は けいれん、意識障害などがあり、死亡率は約30%で、後遺症も約25%の子どもに見られる重篤な疾患です。

検査

鼻腔の迅速検査でインフルエンザと診断します。インフルエンザの診断がついた後、髄液検査、頭部MRI検査を必要 があれば行います。これらの検査の結果からインフルエンザ脳症と診断することがあります。

治療

インフルエンザに対する抗ウイルス薬による治療と集中治療室における全身管理が主な治療となります。インフル エンザワクチンにはインフルエンザによる重篤な合併症や死亡を減らすことが期待されています。

新生児

01低出生体重児

症状

2,500g未満で出生した赤ちゃんを低出生体重児といいます。特に出生体重が1,500g未満の児を極低出生体重児、 1,000g未満の児を超低出生体重児と呼んでおり、主に1,800g以上の児を対象に管理を行っています。症状としては、 頭は相対的に大きく、手足はやせて見えます。皮膚は薄く、しわが少なく、赤みが強く、うぶ毛が多いのに対して 頭髪や眉毛は少ないのが特徴です。泣き声は弱く、筋肉の緊張も弱いので、適切な管理が必要となります。

検査

児の状態に合わせて、血液検査、超音波検査、胸部単純X線写真などを行います。

治療

体温を保持する能力が低いので、保育器に収容します。また,脳の機能(呼吸中枢)が未熟なために、呼吸を止めて しまうことがあります(無呼吸発作)。軽症であれば、酸素の吸入や呼吸中枢を刺激する薬を使いますが、重症の ときには人工呼吸管理をします。適切な補液を行い、哺乳力が弱いので、口から胃の中にチューブを入れて栄養を 開始します。また、感染に対する抵抗力も弱いため、適切な感染対策を実施しています。退院後は、定期的に発育 及び発達をチェックすることが必要であり、育児相談も含めて外来にてフォローアップを行っております。

02早産児

症状

37週未満で出生した赤ちゃんを早産児といいます。赤ちゃんの在胎期間(週数)は重要で、週数が早いほど、未熟性 が強くなり、子宮外での生活が難しくなります。当科では主に在胎34週0日以降に出生した児と対象に管理を行い ます。より週数が浅い赤ちゃんの緊急分娩対応は行いますが、安定した後は県内のNICU(新生児集中治療室)へ治療 を引継ぎます。低出生体重児で出生することが大半で、症状も重なる部分が多いです。

検査

児の状態に合わせて、血液検査、超音波検査、胸部単純X線写真などを行います。

治療

低出生体重児で出生することが大半で、治療も同様に行います。特に、出生後初めて自分の肺を使って呼吸をしま すが、その立ち上がりにうまく対応できず、呼吸窮迫症候群や一過性多呼吸、エアリーク、無呼吸発作などを起こす ことがあります。それぞれ病態に応じて酸素や人工呼吸器を用いた呼吸管理を行います。その他、循環、栄養、 黄疸、貧血、ミネラルバランスなどに注意して管理を行い、退院が近くなると母親・家族に対して育児指導を行い ます。退院した後も、定期的に成長・発達のフォローアップが必要となります。

03新生児黄疸

症状

生後2~4日頃に一時的に皮膚が黄色味をおびてきます。これは赤血球から出てくるビリルビンと呼ばれる物質が血液 の中に多くあることが原因で全ての赤ちゃんに見られる生理的な現象です。赤ちゃんは大人よりも血が濃く、短時間 で赤血球の生成・破壊を繰り返すこと、腸からたくさんのビリルビンを吸収することが原因で簡単に黄疸になり ますが、大半は自然と良くなります。ビリルビンがあまりに多いと脳へダメージをきたす恐れがあり、治療が必要 となります。

検査

脳児の状態に合わせて、血液検査、超音波検査、胸部単純X線写真などを行います。

治療

特殊な波長の光を赤ちゃんに当て血液中のビリルビンを分解する光線療法を行うことで、ほとんどの黄疸は良くなり ます。それでもビリルビンの上昇を防げないときには、児の血液を交換する治療を行います。その他、支持療法 として、血が薄まるように点滴や哺乳量を増やしたり、排便を促すために浣腸を行ったりします。

実績

内科疾患症例別リスト2019年

呼吸器感染
901
腎・尿路系疾患
96
痙攣・その他症状
237
内分泌・代謝疾患
88
消化器感染
197
神経疾患
50
血液・悪性疾患
180
皮膚疾患
48
気管支喘息
157
循環器疾患
32
その他消化器疾患
118
先天性疾患
32
外傷・アレルギー・中毒
114
その他の呼吸器疾患
22
新生児疾患
112
筋・関節
12
川崎病
112
精神
8
その他消化器疾患
109
眼・耳疾患
3

PICU入室実績 救急外来小児科受診者総数2019年

来院方法別 症例疾患別リスト(1734名)2019年

来院方法
件数
Walk-in
19,750
ドクターカー
32
ドクターヘリ(他院搬)
1
ドクターヘリ(当院搬)
16
救急車
845
病院車
11
防災ヘリ
11
総数
20,666
即日入院数
件数
PICU
168
一般病棟
1,729
総数
1,897

川崎病患者数

2015年
90
2016年
90
2017年
132
2018年
126
2019年
111

消化器領域の検査・治療件数

上部消化管内視鏡
2018年
10
2019年
23
大腸内視鏡
2018年
16
2019年
22
カプセル内視鏡
2018年
5
2017年
6
上部消化管造影
2018年
12
2017年
16
内視鏡的ポリープ切除術
2018年
8
2017年
6
経皮的肝生検
2018年
1
2017年
0

出版物・論文2012年1月~

出版物

タイトル

【小児外科領域における感染症-抗菌薬の選択と意義】
熱傷に対する抗菌薬の適正使用(解説/特集)

掲載誌
小児外科52巻9号P1010-1012(2020.09)
著者
余湖直紀, 吉野雄一郎
タイトル

小児救急治療ガイドライン 改訂第4版

掲載誌
急性細気管支炎. P196-200 (2019)
著者
加納恭子, 平井克樹
タイトル

たかが便秘, されど便秘-小児の便秘を科学する〜1. そもそも便秘って何?(総論) 原因はまったく様々:

掲載誌
小児科診療. 2020;83:721-726.
著者
高木 祐吾, 柳 忠宏, 水落 建輝, 牛島 高介
タイトル

小児の敗血症性ショックでガイドラインは今も有効か 4.ステロイド補充について:proの立場から

掲載誌
小児救命救急・ICU ピックアップ1「ショック」p103-106(2017).
著者
平井 克樹
タイトル

急性脳症④ pro₋con:体温管理療法 con:文献的根拠に乏しく、合併症のリスクも否定できない

掲載誌
小児救命救急・ICU ピックアップ3「神経集中治療」p191-195(2019).
著者
平井 克樹
タイトル

小児呼吸器疾患におけるBAL

掲載誌
気管支肺胞洗浄(BAL)の手引き 改訂第3版 日本呼吸器学会 p20-21(2017)
著者
武藤 雄一郎, 溝部 孝則
タイトル

【小児の敗血症性ショックにCRRTは有効か?】
小児の敗血症性ショックに、non-renal indicationとしてのCRRTの意義はあるか
中川 聡 編.小児ICU-その常識は正しいか?-

掲載誌
救急集中治療.東京:総合医学社,2015:259-264.
著者
伴 英樹, 平井 克樹
タイトル

【ICUにおける乳幼児の呼吸管理】
人工呼吸器からのWeaning

掲載誌
ICUとCCU  41巻3号 P193-197 (2017.03)
著者
三浦 義文, 平井 克樹
タイトル

【小児科医の知っておくべき災害医療概論】
災害時の医療体制 熊本地震への対応(災害拠点病院として)

掲載誌
東京小児科医会報 35巻2号 P12-15 (2016.11)
著者
平井 克樹
タイトル

【徹底ガイド 小児の呼吸管理Q&A[第3版]
脳低温療法時の呼吸管理

掲載誌
P272-277(2016.10)
著者
平井 克樹
タイトル

【小児の呼吸管理 -その常識は正しいか-】
小児のARDSにステロイドは有効なのか?

掲載誌
救急・集中治療 vol.28 No.9・10  P691-697 (2016.9)
著者
武藤 雄一郎
タイトル

【小児疾患診療のための病態生理2 改訂第5版】
中毒 有機溶剤中毒

掲載誌
小児内科 47巻増刊 P964-968 (2015.11)
著者
田邉 のぞみ, 平井 克樹
タイトル

【神経・先天性疾患の病態理解と看護の視点】
基礎知識編 急性脳炎・脳症

掲載誌
こどもケア 9巻4号 P16-19 (2014.10)
著者
福岡 かほる, 平井 克樹
タイトル

【PCAS】
(Part 3)心拍再開後の治療 小児の低体温療法 エビデンスがないなかで,どのように適応を考えるべきか

掲載誌
Intensivist  6巻4号 P719-726 (2014.10)
著者
平井 克樹
タイトル

【徹底ガイド 小児の呼吸管理Q&A[第2版]】
脳低温療法時の呼吸管理

掲載誌
P252-256(2013.2)
著者
平井 克樹
タイトル

【予後から学ぶ救急対応-ERと専門科のコラボレーション】
小児の気管支喘息と熱性けいれん 長期的予後と管理について

掲載誌
ERマガジン 9巻4号 P506-512(2012.12)
著者
窪田 祥吾, 平井 克樹
タイトル

【クローズアップ 神経・筋】
治療の進歩
神経疾患における脳低温療法 適応と治療の実際

掲載誌
小児内科 44巻9号
P1457-1460(2012.09)
著者
平井 克樹
タイトル

【PICU】
小児の神経系 意識障害へのアプローチ 体系的なアプローチで重症の中枢神経疾患を鑑別

掲載誌
Intensivist 4巻3号 P537-549(2012.07)
著者
武藤 雄一郎, 平井 克樹

論文(和文)

01

噴水様嘔吐を契機に胃幽門部消化管重複症と診断した2か月男児:

入江望美*1, 伴英樹*1*2, 平井克樹*1, 右田昌宏*1
*1熊本赤十字病院小児科, *2東京女子医科大学腎臓小児科
小児科診療 84(5): 697-700, 2021
02

心不全を合併した小児重症アトピー性皮膚炎:

横山智美, 武藤雄一郎, 余湖直紀, 伴英樹, 高木祐吾, 平井克樹, 右田昌宏.
小児科 2020:61:1013-1018
03

ウルソデオキシコール酸が奏効した自己免疫性肝炎-原発性硬化性胆管炎オーバーラップ症候群の一女児例:

杉野 嘉彦, 高木 祐吾, 古瀬 昭夫, 石原 潤, 坂口 廣高, 小西 健一郎, 水落 建輝, 草野 弘宣, 谷川 健, 鹿毛 政義, 右田 昌宏.
日本小児栄養消化器肝臓学会雑誌 2020:34:88-94
04

5年の経過で再発したGQ1b抗体陽性Fisher症候群:

岡田 健太郎, 武藤 雄一郎, 和田 邦泰, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本小児科学会雑誌 2020;124:1246-1250.
05

小児急性骨髄性白血病に対する遠心分離法を用いた白血球除去療法:

伴 英樹, 藤戸 祥太, 永芳 真理子, 横山 智美, 余湖 直紀, 平井 克樹, 右田 昌宏, 鳥越 和就, 江口 めぐみ, 花房 規男, 三浦 健一郎, 服部 元史.
日本小児科学会雑誌. 2020;124:852-857.
06

小児腎移植後サイトメガロウイルス日和見感染の臨床的特徴と移植腎機能に及ぼす影響:

伴 英樹, 三浦 健一郎, 石塚 喜世伸, 飯田 貴也, 谷口 洋平, 長澤 武, 白井 陽子, 金子 直人, 薮内 智朗, 髙木 陽子, 服部 元史.
日本小児科学会雑誌 123巻4号 727-733(2019)
07

急性散在性脳脊髄炎との鑑別に苦慮した中枢神経原発悪性リンパ腫:

田邊 のぞみ, 武藤 雄一郎, 宮下 雄輔, 柳邉 秀一, 西原 卓宏, 小松 なぎさ, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本小児科学会雑誌 122巻11号 1708-1715(2018.11)
08

二相性脳症における早期治療介入基準についての比較検討及びその活用:

市坂 有基, 小原 隆史, 平井 克樹, 三浦 義文, 大平 智子, 武藤 雄一郎, 右田 昌宏.
日本小児救急医学会雑誌17巻3号 396-400(2018.10)
09

保育士が自動体外式除細動器で救命できたカテコラミン誘発多形性心室頻拍:

田邊 のぞみ, 西原 卓宏, 小原 隆史, 山下 貴大, 三浦 義文, 武藤 雄一郎, 小松 なぎさ, 平井 克樹, 右田 昌宏, 八浪 浩一.
日本小児科学会雑誌 121巻12号 1987-1994(2017.12)
10

急性バルプロ酸中毒に対して持続的血液濾過透析を施行した1歳女児例:

伴 英樹, 武藤 雄一郎, 三浦 義文, 平井 克樹, 右田 昌宏, 古庄 弘和, 平田 憲史郎.
日本急性血液浄化学会雑誌 8巻2号 158-161(2017)
11

先行的献腎移植に至った5歳男児の1例:

伴 英樹, 永田 裕子, 古瀬 昭夫, 平井 克樹, 右田 昌宏, 西山 慶, 岡部 安博.
日本臨床腎移植学会雑誌 5巻1号 51-53(2017)
12

区域肺洗浄とGM-CSF吸入で加療を行った自己免疫性肺胞蛋白症の4歳例:

福岡 かほる, 武藤 雄一郎, 溝部 孝則, 宮竹 紘子, 大平 智子, 西原 卓宏, 平井 克樹, 小松 なぎさ, 右田 昌宏.
日本小児科学会雑誌 121巻1号 P106-111(2017.01)
13

母体ZnT2遺伝子変異に基づく低亜鉛母乳による亜鉛欠乏性皮膚炎:

小原 隆史, 小松 なぎさ, 逸村 直也, 神戸 大朋, 武藤 雄一郎, 西原 卓宏, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本小児科学会雑誌 120巻11号 P1649-1656(2016.11)
14

血漿交換療法と免疫抑制療法により残腎機能を保持できたMPO-ANCA陽性を伴う抗糸球体基底膜抗体腎炎の10歳女児例:

永田 裕子, 古瀬 昭夫, 宮竹 紘子, 福岡 かほる, 武藤 雄一郎, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本小児腎臓病学会雑誌 29巻2号 Page166-171(2016.11)
15

地方における小児重症患者の発生率に関する調査報告:

平井 克樹, 大平 智子, 武藤 雄一郎.
日本集中治療医学会雑誌 23巻6号 P679-681(2016.11)
16

シートベルト非装着やチャイルドシート不適正使用による小児頸髄損傷3例:

大平 智子, 小原 隆史, 武藤 雄一郎, 平井 克樹, 西原 卓宏, 小松 なぎさ, 右田 昌宏.
日本小児科学会雑誌 120巻1号 P61-65(2016.01)
17

腫瘍随伴性天疱瘡症状を伴わずに閉塞性細気管支炎を合併したキャッスルマン病の1例:

入江慎二(1)、興梠健作(1)、永田裕子(1)、加納恭子(1)、平井克樹(1)、貞松智貴(2)、岡本真一郎(2)、右田昌宏(1).
(1)熊本赤十字病院小児科(2)熊本大学医学部付属病院呼吸器内科 The Japanese journal of Pediatric Hematology/Oncology vol.53(5):464-468,(2016.01)
18

ESBL(Extended-spectrum β-lactamase)産生菌とESBL非産生菌による上部尿路感染症の臨床的解析:

永田 裕子, 古瀬 昭夫, 入江 慎二, 加納 恭子, 河崎 達弥, 澤田 貴彰, 福岡 かほる, 興梠 健作, 藏田 洋文, 高木 祐吾, 大平 智子, 武藤 雄一郎, 西原 卓宏, 平井 克樹, 小松 なぎさ, 右田 昌宏.
日本小児腎臓病学会雑誌 28巻1号 P37-42(2015.04)
19

自宅就寝中に受傷した雷撃症により心肺停止となった小児の一救命例:

武藤 雄一郎, 宮下 雄輔, 高木 祐吾, 蔵田 洋文, 永田 裕子, 大平 智子, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本小児救急医学会雑誌 14巻1号 P78-81(2015.02)
20

インヒビター陽性血友病B患者の人工股関節置換:

右田 昌宏(熊本赤十字病院 小児科).
Frontiers in Haemophilia (2188-8094)2巻1号 Page42-43(2015.01)
21

肝不全を合併し急激な経過を辿った家族性血球貪食症候群の1乳児例:

大平 智子, 武藤 雄一郎, 林 勇佑, 蔵田 洋文, 平井 克樹, 右田 昌宏.
日本集中治療医学会雑誌 21巻6号 P655-656(2014.11)

原著論文(英文)

01

Efficacy and safety of intravenous thiamylal in pediatric procedural sedation for magnetic resonance imaging.

Irie S, Hirai K, Kano K, Yanabe S, Migita M.
Brain Dev. 2020 Apr 28. pii: S0387-7604(20)30123-6.
02

KAICA trial Investigators. Efficacy of primary treatment with immunoglobulin plus ciclosporin for prevention of coronary artery abnormalities in patients with Kawasaki disease predicted to be at increased risk of non-response to intravenous immunoglobulin (KAICA): a randomised controlled, open-label, blinded-endpoints, phase 3 trial.

Hamada H, Suzuki H, Onouchi Y, Ebata R, Terai M, Fuse S, Okajima Y, Kurotobi S, Hirai K, Soga T, Ishiguchi Y, Okuma Y, Takada N, Yanai M, Sato J, Nakayashiro M, Ayusawa M, Yamamoto E, Nomura Y, Hashimura Y, Ouchi K, Masuda H, Takatsuki S, Hirono K, Ariga T, Higaki T, Otsuki A, Terauchi M, Aoyagi R, Sato T, Fujii Y, Fujiwara T, Hanaoka H, Hata A;
Lancet. 2019;393:1128-1137.
03

Cardiopulmonary failure as a result of brainstem encephalitis caused by enterovirus D68.

Yogo N, Imamura T, Muto Y, Hirai K.
BMJ Case Rep. 2019;12:e231990.
04

Recurrent RARB Translocations in Acute Promyelocytic Leukemia Lacking RARA Translocation.

Osumi T, Tsujimoto SI, Tamura M, Uchiyama M, Nakabayashi K, Okamura K, Yoshida M, Tomizawa D, Watanabe A, Takahashi H, Hori T, Yamamoto S, Hamamoto K, Migita M, Ogata-Kawata H, Uchiyama T, Kizawa H, Ueno-Yokohata H, Shirai R, Seki M, Ohki K, Takita J, Inukai T, Ogawa S, Kitamura T, Matsumoto K, Hata K, Kiyokawa N, Goyama S, Kato M.
Cancer Res. 2018;78:4452-4458.
05

Hepatoblastoma with Multiple Tumors in a School-aged Child.

Takaki Y, Yamashita T, Kataoka N, Yokoyama S, Anan T, Nakamura K, Yoshimoto K, Hayashida S, Yamamoto H, Hibi T, Migita M.
Clin Cas Rep. 2020, in press.
06

Clinical characteristics of Campylobacter enteritis after pediatric renal transplantation:A retrospective analysis from single center.

Ban H, Miura K, Ishizuka K, Kaneko N, Taniguchi Y, Nagasawa T, Shirai Y, Yabuuchi T, Takagi Y, Goto A, Hattori M,
Transpl Infect Dis. 2019 Apr;21(2):e13040.
07

A phase III clinical trial of a mixture agent of plasma-derived factor VIIa and factor X (MC710) in haemophilia patients with inhibitors.:

Shinkoda Y, Shirahata A, Fukutake K, Takamatsu J, Shima M, Hanabusa H, Mugishima H, Takedani H, Kawasugi K, Taki M, Matsushita T, Tawa A, Nogami K, Higasa S, Kosaka Y, Fujii T, Sakai M, Migita M, Uchiba M, Kawakami K, Sameshima K, Ohashi Y, Saito H.
Haemophilia. 2017 Jan;23(1):59-66.
08

X-linked agammaglobulinemia associated with B-precursor acute lymphoblastic leukemia.:

Hoshino A, Okuno Y, Migita M, Ban H, Yang X, Kiyokawa N, Adachi Y, Kojima S, Ohara O, Kanegane H.
J Clin Immunol. 2015 Feb;35(2):108-11.
09

Meralgia Paresthetica as a Presentation of Acute Appendicitis in a Girl With Acute Lymphoblastic Leukemia.:

Nishimura M, Kodama Y, Fukano R, Okamura J, Ogaki K, Sakaguchi Y, Migita M, Inagaki J.
J Pediatr Hematol Oncol. 2015 Apr;37(3):182-3
10

Biotin-responsive basal ganglia disease: a case diagnosed by whole exome sequencing.:

Kohrogi K, Imagawa E, Muto Y, Hirai K, Migita M, Mitsubuchi H, Miyake N, Matsumoto N, Nakamura K, Endo F.
J Hum Genet. 2015 Jul;60(7):381-5.
11

A Phase II clinical trial of a mixture of plasma-derived factor VIIa and factor X (MC710) in haemophilia patients with inhibitors: haemostatic efficacy, safety and pharmacokinetics/pharmacodynamics.:

Shirahata A, Fukutake K, Takamatsu J, Shima M, Hanabusa H, Mugishima H, Amano K, Takedani H, Tamashima S, Matsushita T, Tawa A, Tanaka I, Higasa S, Kosaka Y, Fujii T, Sakai M, Migita M, Kawakami K, Ohashi Y, Saito H.
ccc
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Study protocol for a phase Ⅲ multicentre, randomized, open-label, blinded-end point trial to evaluate the efficacy and safety of immune plus cyclosporine A in patients with severe Kawasaki disease (KAICA Trial)


Reiko Aoyagi, Hiromichi Hamada, Yasunori Sato, Hiroyuki Suzuki, Yoshihiro Onouchi, Ryota Ebata, Kengo Nagashima, Moe Terauchi, Masaru Terai, Hideki Hanaoka, Akira Hata, on behalf of the KAICA trial investigators BMJ Open 2015; 5: e009562